2012.07.14
		Do You Believe in Magic? Lovin' Spoonful Original Album Classics 5CDs (2011 (1965))

休日にCDショップ、すなわちレコード屋をまわるのは至福の時である。
私の場合、居住地の関係から池袋が主戦場である。これは私が中学生だった1970年代の後半から変わらない。池袋のレコード屋に行くのが好きだ。

池袋のレコード屋にも色々な変遷があるが、最も充実していたのが1990年前後ではなかろうか。

この頃は、ＨＭＶ（東武デパート）→ オンステージ山野（パルコ）→ ＷＡＶＥ（西武デパート）→ レコファン（呉服屋の２階）→ タワーレコード（南池袋）という黄金のハシゴをしていたと思う。楽しかった。

元々池袋の輸入盤の雄というと、五番街（東武）、オンステージ（パルコ）、ディスクポート（改めＷＡＶＥ）であったのではないか。デパートががんばっていたのだ。そこは新宿の小滝橋通りとは違って品がいい。しかし五番街はメトロポリタンプラザの開店（'92）に伴い入ってきたＨＭＶに輸入盤の仕事をゆずり（ただし店は今も健在）、オンステージは店舗面積の割に極めてマニア度が高かったのだが'03年に惜しまれて閉店、そしてディスクポートはＷＡＶＥと名前を変え、一時期は単独ビルを謳歌する（'89より数年）も、最後は西武の新館側にもどり'09年に閉店した。そして物量で日本中に強風を吹き荒らしたＨＭＶも、池袋では'11年にの売り場の大縮小を行なって、普通のCDショップになった。みんなどこかにいってしまった。

もちろん、嬉しいこともある。2000年には（個人的には20年間）待ちにまったディスクユニオンが池袋のサンシャインに至る沿道に開店してくれ、さらに並びのパン屋の上にはレコファンが南池袋から移転し、がんばっている。レコファンは南池袋からP'パルコに引っ越したタワーレコードとともに、池袋の現在の輸入盤の良心だ。

今日 The Lovin' Spoonful の箱を池袋タワーで買ってきた。箱といっても、12cm x 12cm x 2cm 程度のきゃしゃな箱である。中には紙ジャケと呼ぶには抵抗があるジャケットが印刷された厚紙にくるまれたCDが5枚、行儀よく入っている。Lovin' Spoonfulのオリジナルアルバムは5枚だから、ぜんぶ手に入ってしまう。ボーナストラックも律儀に入っているので、80曲弱が箱詰めされている。これで

なんと 2000円であった。
いいのだろうか。

circustown.net をお休みしていた5年間で、音楽の聴かれ方が大きく変わった。世界的な経済状況も変わったし、円の相場も変わった。音楽ビジネスが変わってきている。

そんな中、2000円は悪い白日夢（でいどりーむ） かと行く先案じるも、音楽の魔法を信じている（びりーぶいんまじっく）のである。

なお、不思議と池袋には普通の個店（まちのれこーどや）がない。本当にゼロだったわけではないが、私は馴染みにならなかった。サンマは目黒に、街のレコ屋は武蔵小山に限る。

（2012.7.25 追記）
レコファン池袋を持ち上げたら、なんと閉店とのこと。
Spinners ファーストのリイシューと韓流CDが、店の入り口のいい場所に置いてあるような、おかしな店です。
10月までやってるそうです。かけてる曲の趣味がよいので、ひまな人はどうぞ。