2013.07.12 - Nippon 80s Special
さよならトリコロール さよならトリコロール
永尾美代子

美代子リバージュ (1981)

毎日、暑いですね〜。
ちょっぴり涼しくなる曲を。

1980年代初頭、"リゾートで聴く"ことを意識したアルバムが多くリリースされていた気がします。
大滝詠一さんの「A LONG VACATION」(1981)などがその代表ですね。

このようにリゾートで聴くような心地よい音楽がたくさん生まれたのだけど、こっちは、まだちゃんとステレオなんて持ってなかったから、貸レコード店でこのレコード借りて、友達に頼んでカセットに録音してもらい、フロなし四畳半で扇風機をガンガン回して、「リゾートにいる"気分"」でこの曲を聴いてました(笑顔)。
でも、今聴いても室温が2、3度下がるような気持ちになります。


永尾美代子さんのアルバム「美代子リバージュ」は1981年9月にリリース。
まだソロデビュー前の安部恭弘さんや木戸やすひろさん(広谷順子さんのだんな様)、そして林哲司さんらが曲を提供。
瀬尾一三さん、飛沢宏元さん、鈴木茂さんらがアレンジを担当。
時代を反映した心地よいアルバムです。

「さよならトリコロール」、涼しい風が通り抜けるようなメロディ。
そしてとっても可愛いです。
この季節になると聴きたくなります。


「さよならトリコロール」永尾美代子(1981)


特筆すべきは、「さよならトリコロール」を始めとするこのアルバムのB面、5曲全部を"小野香代子"さんという方が曲を提供していることです。

小野香代子さんのことを覚えている方もいると思いますが、ヤマハポピュラーソングコンテスト(「ポプコン」)で活躍していた方で、1977年のポプコンで、「さよならの言葉」という曲でグランプリを獲ったのですが、プロ・デビューせずに海外留学されたそうです。

小野香代子さんが書いた「気まぐれでいいのに」は八神純子さんが取り上げたので少し有名になりました。

「さよならの言葉」、女性らしい繊細なメロディで、当時とても好きな曲でした。
素敵な女性シンガーソングライターが現れたと思ったのですが、デビューされなかったのは残念でしたね。
もっと小野香代子さんには活躍してほしかったと思います。


「さよならの言葉」小野香代子(1977)

(富田英伸)




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