達郎書き起こしプロジェクト by ロック軍曹とサーカスタウン

1999/10/17 Sunday Song Book「棚からひとつかみ」



山下達郎/Love Can Go The Distance 1999/11/10発売予定 Single*1
Mitch Ryder & The Detroit Wheels/Devil With A Blue Dress On & Good Golly Miss Molly 1966 *2
Roy Orbison/Only The Lonely(Knows How I Feel) 1960 *3
The Walker Brothers/There Goes My Baby 1965or66 *4
The Futures/Silhouettes 1980『Greetings Of Peace』*5
Betty Lavette/Your Turn To Cry 1973 *6
山下達郎/When You Wish Upon A Star 1999/11/10発売予定 Single c/w「Love Can Go The Distance」*7

*1 マキシシングル限定版仕様。
*2 邦題「悪魔とモリー」。Blue Eyed Soulのグループ。山下家デジタルマスタ
リング。
*3 山下家デジタルマスタリング。
*4 The Driftersのカバー。アルバム不明。
*5 Philadelphiaの5人組ボーカルグループ。70's〜80'sに活躍。
Philadelphia Internationalから出した2枚のアルバムの2in1CDが英
Westsideから出た(『Past Present/Greetings of Peace』)。2枚目の方から
のシングルカット(1981年)。
*6 60年代から活躍する女性シンガーだが、60's末から70's頭まではアルバムが
出せずシングルのみ。Atcoレーベル。Brad Shapiroプロデュース。Miami録音
か。達郎氏「先週の特集で洩れたがどうしてもかけたかった曲」
*7 マキシシングルオンリーのカップリング曲。邦題「星に願いを」。ディズニー
映画「Pinocchio」の主題歌。オーケストラバージョン。以前SSBでもかかった。
カラオケもカップリング予定。

内容の一部(鈎括弧内は達郎氏のコメント)

・近況
「オンスト3がいよいよフィニッシュにつき、大幅に前倒しで番組収録中。
17日頃はマスタリングの真最中。来週には工場にマスターが無事行きましたと
ご報告できれば、予定通りに発売の運び。オンスト1と2も同時にリマスターし
てリニューアル再発するつもりだったが、リマスターは手間がかかるので取り
敢えず11/25は新譜のみ。何週間か遅れて1,2と出すスケジュールとなった。」

・Walker Brothers
「Wall of SoundsといえばPhil Spectorだが、彼らも優るとも劣らない。
California生まれの3人組。英国へ渡って大成功。歌はScott WalkerとJohn
Walkerのデュエットで(本名はScott EngelとJohn Mars、ちなみにもう一人は
Gary Leeds)、言わばRighteous Brothersのクローン。英国のエコーなので非
常にクリアー。」

・Q & A

Q:達郎氏がよく番組でやるデジタルマスタリングは著作権法に触れないのか。
またリミックスやリマスターの違いを教えて欲しい。
「著作権には触れません。放送は放送使用料というものをちゃんと払っている
ので、ペイ出来ている。リミックスはどうやろうと文句は言えません。よく知っ
ているんだから文句は言わせない。でもPhil Spector辺りに知られたら、ふざ
けんじゃないとどなり込まれるかも知れませんけど。関係ない、んなもなあ(笑)」
「リミックスとリマスターの違いについては5分じゃ10分では無理なので、
後日、別の機会に説明したい。」

Q:音楽職人の達郎氏は、音楽以外の娯楽として、麻雀やゴルフ、パチンコ、競
輪・競馬などのギャンブルはやりますか?
「麻雀だけやる。でも最近は何年もやっていない。ゴルフは一切やっていない。
パチンコは10代の頃にレコードが欲しくてやった。競輪、競馬は全くやらない。
バックギャモンなどのいわゆるゲーム類はやります。ファミコンはやります。
「トルネコの大冒険2 不思議なダンジョン」は素晴らしい。あれぐらいシン
プルな奴がいい。エニックスはいいですね。宣伝したりして(笑)。」

Q:オンスト3のアナログは出るのか?
「時間的に手頃なので出すが、CDと同時発売は無理。この際、1と2も全部出
しちゃおう。」

Q:「ソウルメイトをさがして」のオリジナルカラオケの頭にキーボードを叩く
音とハンドクラッピングが入っている。でもオリジナルバージョンにはない
のは何故?
「イントロ用のカウントです。イントロが無いんだから、あれがないと唄えな
いでしょ?」

Q:「天使のため息」と「ソウルメイトをさがして」の演奏者は?
「山下達郎一人。コンピュータとギターのみ。」

Q:母親が達郎氏を「山下タクロー」と呼んで、いくら言っても直さない。達郎
氏から直接言ってやってくれないか?
「昔から言われている。それはまだいい方で、山本達彦さんとよく間違えられ
たというのがある。山形で私と山本さんが一日違いのライブをやって、山本さ
んのお客が私のライブに来てしまったという有名な事件があったりしたので、
少しもびっくりいたしません。似たような名前というのは因果なもの。」

Q:自分も達郎氏と同じで、妻と同業なんですが、心の狭い自分は調子の出ない
時は、妻と自分の出来を比べて、自分がサポートした妻の出来の方が良かっ
たりすると、素直に喜べなかったりする。山下家ではそういうことはないの
か?放送上、差障りのない範囲でお答え願いたい。
「うちの場合は分業と言っても趣味が全然違っていて、奥さんはSSWやThe
Bandなど、私はBlack Musicなどなので争いにならない。これが同じ趣味だと
張り合ったりする可能性があるけれど。また特に我々が若い時代にはロックが
政治性と絡んでいた頃で、これはロックだ/ロックじゃないとか、売れたり
TVに出たら裏切ったと言われたりとか、そんなことが日常茶飯事。また性格の
悪い音楽評論家が沢山居て、そういうのを相手にPopだRockだといろいろ御託
をこいてやらねばならず、ミュージック・ジャーナリズムに攻撃されてきた。
傷つくほどじゃないがそういう思いをしてきた。だから今更そういうことに角
が立たない。まあそういうのも運・不運の問題ですね。でも奥さんの仕事にラ
イバル意識を起こして燃えるというのは悪いことではないんではないか。打々
発止でお互い良い仕事をして行けばいいんじゃないかと。仕事は仕事、プライ
ベートはプライベートで、仲良くお過ごし下さい。」

Q:今使っているコンピュータは?
「Gateway」

・今月のプレゼント
「潮騒」と「さよなら夏の日」のオルゴールを各10名に。両方の実演(デモ)も
やりました。
「今までのファンクラブグッズで最も好評だったのがオルゴールで、
「Dreaming Girl」と「Your Eyes」の2曲だったが、完売して増産までやった。
気を良くして第2弾を作った。オルゴールは構造上、編曲に制約があるので、
なかなか楽しい。今回も譜面から書いて作った。」

今後の予定ですが
・10/24,31は『山下達郎 LIVE特集』。昨年からのツアー音源を中心に。
・11月には「R&Bのリクエスト特集」を検討中。



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