達郎書き起こしプロジェクト by ロック軍曹とサーカスタウン2001/02/25 Sunday Song Book「ギタリスト特集(日本編)」
竹内まりや/真夜中のナイチンゲール 2001/02/28 発売予定 Single *1
佐橋佳幸/Zocalo 1994『Trust Me』*2
大滝詠一/論寒牛男 1975『Niagara Moon』*3
竹内まりや/アンフィシアターの夜 1984『Variety』*4
ザ・サーフ・コースターズ/The Winner 1997『Soundtrack From "RUNABOUT"』*5
クールズRC/Climax 1979『New York City, N.Y.』*6
イースタン・ユース/青すぎる空 1998『旅路ニ季節ガ燃エ落チル』*7
円道一成/L.A. Babe 1984『Run to Live, Live to Run』*8
*1 TBSドラマ「白い影」主題歌。
*2 1stソロアルバム。Exective Producer 山下達郎。
*3 鈴木茂(g)。林立夫(ds)、細野晴臣(b)、佐藤博(kb)。
*4 松浦善博(g)、元アイドルワイルドサウス。
*5 中シゲヲ(g)。セルフプロデュース。
*6 ジェームス藤木(g)。アルバムからのシングルカット。
Produced by 山下達郎。Recorded at Plaza Sound Studio, NYC.
ブラスアレンジはJeffrey Layton (Janis Ian「At Seventeen」)
ブラスはJohn Faddis以下、New Yorkのホーンセクション。
*7 吉野寿(g, vo)。
*8 山下達郎(g)。青山純(ds)、伊藤広規(b)、佐藤博(kb)。
自身でお気に入りの演奏。未CD化。
内容
・ギタリスト特集
「この番組では特集を思いついたまんまでやっておりますが、今度こんな特集
やろうかなと言うのは簡単なんですが、企画して実際に選曲してプログラムで
あげてオンエアするまで手間がかかる。言ったはいいんですけどそのまま延び
延びにしていると、熱心なリスナーの方から「あれは一体どうなっているんだ」
と追及のお便りいただいたりして。それで渋々じゃないんですけど、せっつか
れて一生懸命やろうということでございます。去年ギタリストの特集をやって、
欧米のギタリストをずっとやりましたが、今度は日本人編をやってくれという。
今日は日本人のギタリスト特集。年を越してしまいましたが、お待ち遠さまで
す。随分いろんな方からまだかまだかというお便りをいただき、嬉しく存じて
おります。とは言いますものの、日本人のギタリストなんて星の数ほど居ます
から、60年代から現在まで上手いギタリストをやってるだけで10週でも20週で
もいけますので。今日は擦るとか舐めるなんてもんじゃなくて、ちょっと触れ
る程度です。なのでまあギタリスト日本人編というよりは私の好きなギタリス
ト日本人編、それなら4,5週はいけますけど。まあ本当のさわりだけ。それで
も本日の登場のギタリスト、皆様腕っこき、名人ばかりですので名演をたっぷ
りお楽しみいただきたいと思います。」
・まりやさんから業務連絡
「いよいよ今週の水曜日、竹内まりやのニューシングルの発売日です。今日も
竹内まりやから業務連絡がありますが、紙に書いてきて、これ必ず言ってよと
いわれてました。俺はなんか伝書鳩か。『本日オンエア分の「白い影」第7話
は台本を読んでいるだけで泣けるので、今夜はハンカチを用意してお見逃し無
く。いよいよ佳境です。』」
# もう始まってますね。
・佐橋佳幸
「やっぱり一番リクエストが多く集まったのは佐橋君。当然といえば当然です
ね。スタジオミュージシャンで今一番売れている人。実は彼が若い頃からよく
知っていまして、昔はうぐいすなんてバンドをやっていまして、食えなくて。
だんだん伸してきまして、今や彼なしではスタジオが回らないという。小田和
正、福山雅治あたりから始まって山下達郎、竹内まりやは勿論、ありとあらゆ
るところに顔を出している。元々はJohn HallとかWest Coastのギターに影響
を受けたギタリストです。エレキも生ギターもとても上手い。今はサザンの桑
田君と一緒にやっている小倉博和君と、山弦というユニットをやっててリクエ
ストも戴きましたが、今日は彼が1994年に出したソロアルバムから。このアル
バムは私がExective Producerをやっています。Exective Producerというの
は、お呼びでないのにしゃしゃり出て御託を並べてさようならというそういう
ような者(笑)。アルバム1曲目のアコースティックギター一本のソロ。この
アルバムはワーナーで廃盤で、今はすぐなんでもかんでも廃盤にする。ちゃん
と在庫持っとらんかいといつも言ってますが。彼のライブだったら販売してる
んじゃないかなと思います。」
・鈴木茂
「次にリクエストが多かったのは当然といえば当然ですが、鈴木茂さん。日本
を代表するギタリストといえばやっぱり鈴木さんが一番だと思います。去年音
楽乃友社から出ました「ジャパニーズロックギタリスト」という125人のギタ
リストにアンケートをとった本が出て、この中で鈴木さんが一番気に入ってい
るプレイだと書かれていたのが、大滝さんの『Niagara Moon』のこの曲。どち
らかというと南部のJerry Reed系のギターが堪能できます。林、細野、鈴木、
佐藤。なんのことはない、今のTin Panですね。」
・松浦善博
「もう一人アメリカ系のギタリスト。私のご贔屓ですが。神戸の出身で70年代
にアイドルワイルドサウスというサザンロックのグループから始めて、いろい
ろな人なバックを経て、一時期Epicの変な役員にだまされましてディレクター
になり大江千里さんなどを担当しましたが、最近はギタリストに戻りました。
僕はこの人のギターがとても好きで、自分の仕事では時々お願いしております。
ボトルネックは日本では彼が一番好きです。で、ギターオタクでもありまして
(笑)、私の使っているアンプは彼に見立ててもらったものです。いつもあり
がとうございます。」
・サーフコースターズ
「ギターの中シゲヲさん率いる3人組で、若手のにSurfin'/Hot Rod系のギタ
ーインストバンド、今時珍しい素晴らしいグルーヴを持ったグループ。沢山ア
ルバムが出て、どれも押しなべていいんですが、人がプロデュースしていない
方がいいですね。自分達でプロデュースしている方が素直に音が出ている感じ。
どうも人のプロデュースだとプロデューサが何かやってやろうというか、やっ
てるプロデューサを見てくれというようなきらいがあります。自分達でプロデ
ュースしているものでは、特に97年のこのアルバムはSurfin'/Hot Rodとはち
ょっと違うアプローチ、中さんのディストーションの入ったギターソロを聞く
ことができます。エレキインスト界の堂本光一。」
・クールス
「70年代から80年代にかけて活躍したロックンロールバンド。岩城晃一さん、
舘ひろしさんなど、いろいろなリードボーカルの人が後に俳優に転進したりし
ましたが。いわゆるツッパリ、ヤンキーのバンドで、音楽的には異常に評価が
低いのですが、全然そんなことはありません。今のへんちくりんなお化粧系の
バンドより遥かにロックンロールであります。特にリードギターで曲をほとん
ど書いているジェームス藤木さんという人は、曲は素晴らしい、歌は素晴らし
い、何よりもギターのロックンロールのグルーヴ感は素晴らしいものがありま
す。私、実は1978年の暮れにCoolsとNYに一月行きまして、彼らのアルバムを
一枚プロデュースしました。NYのRadio City Music Hallの8FにあるPlaza
Soundというスタジオでレコーディングし、私一人でいろいろやりましたけど、
お気に入りの一枚です。」
・イースタンユース
「最近お気に入りでよく聴いている、どちらかというとパンクフィールドの3
人組。ギターの吉野寿さんはコンセンプシャルなしっかりしたギターだと私は
いつも思っております。昔からこの番組で好きだといってましたが、一度もか
けられなかったのでいいチャンスだと思って。この手の音楽は詞、曲、演奏渾
然一体ですので、どれか一つ取り出して論評する性質のものではないのですが、
こういう機会でもないとかけられませんので。」
今後の予定ですけど、
・3/4は「ひな祭り恒例、Girl Singer/Girl Group特集」
・「ギタリスト特集(日本編) Part2」は来月予定。
・また「珍盤・奇盤特集」「わがままリクエスト」を企画中。
・やると言っていてまだやっていない特集、「イージーリスニング特集」、
「Four Freshmen特集」など。しつこく督促してくれればその内やるかも、
そのこと。
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