達郎書き起こしプロジェクト by ロック軍曹とサーカスタウン2001/07/08 Sunday Song Book「Cascades特集」
竹内まりや/毎日がスペシャル 2001/8/22 発売予定『Bon Appetit! (ボナペティ
!)」』*1
The Cascades/Rhythm Of The Rain 1963 *2
The Cascades/There's A Reason 1962 *3
The Cascades/The Last Leaf 1963 *4
The Cascades/Let Me Be 1963 *5
The Cascades/A Little Like Lovin' 1963 *6
The Cascades/For Your Sweet Love 1963 *7
The Cascades/All's Fair In Love And War 1966 *8
The Cascades/Flying On The Ground 1967 *9
The Cascades/She Was Never Mine 1964 *10
*1 New Album1曲目。7/2よりフジテレビ系「めざましTV」テーマ・ソング。
フルバージョン本邦初オンエア。
*2 邦題「悲しき雨音」。全米3位。2ndシングル。リーダー&リードボーカルの
John Gummoeの作曲。
*3 デビューシングル。邦題「悲しい訳は」。Valiantレーベル。John Gummoe作。
*4 3rdシングル。邦題「悲しき北風」。日本ではヒット。全米60位。
Bodie Chandler & Edward McKendry作(Cyrkle「The Visit」(2nd
『Neon』収録)の作曲コンビ)。
*5 シングル「悲しき雨音」のB面曲。Bodie Chandler & Barry DeVorzon作。
Dionパターンを踏襲したWhite Doo-Wop。
*6 RCA移籍後の1stシングル。Lee Morris作(「Blue Velvet」の作者)。
*7 RCAでの2ndシングル。全米86位。邦題「恋の雨音」。Jerry Fuller作(Gary
Puckett & The Union Gap「Woman, Woman」作者)
*8 Arwinレーベル(ウエストコーストのインディー)でリリースした2枚のシング
ルの1枚。Andy Martinoプロデュース。
*9 Smashレーベルでリリースした2枚のシングルの1枚。Buffalo Springfield
のカバー(1stアルバム)。Neil Young作。Jack Nitzscheアレンジ。オリジナ
ルシングル。
*10 Charterレーベル。John Gummoe作。達郎氏のフェイバリット。
一節
Rhythm Of The Rain (The Cascades)
Blue Velvet
Woman, Woman (Gary Puckett & The Union Gap)
内容
・ボナペティ初回特典
「予約先着特典というか初回特典で、オリジナルカラオケが付いております。
カラオケ5曲が入ったボーナスCDがついて初回プレス限定の二枚組仕様。太っ
腹でございましょ?どんな曲が入るのかは追々。」
・特集
「「悲しき雨音」は全世界的なヒットでしたが、とりわけ日本では人気が高く、
梅雨の季節になると必ず雨にちなんだ1曲として今でもラジオやテレビででか
かる。Cascades(カスケーズ)は5人組のボーカル&インストゥルメンタル・グ
ループ。60年代初期に結成され、60年代中期を経て、メンバーが替わりながら
も70年代初期まで続いた。「悲しき雨音」以外はほとんどヒット曲がないが、
それでも甘い音楽で今聞いてもほっとさせるような、すばらしい音楽性を持っ
ていたグループ。」
「いわゆる60年代初期のクラブバンドを説明するのに、当時のアメリカのクラ
ブについて申し上げなくてはならない。今の日本のクラブに行きますとDJがレ
コードをかけたりラップしたりしていますが、60年代はレコードというと今の
CDやアルバムではなくて45回転17cmのシングル盤の事だった。お金を払うと1
曲ずつかかるジュークボックスという機械がありまして、これがあるか、もう
ちょっとお金の高いクラブになると生演奏でバンドがやっていた。要するに形
としては今のクラブと変わらないのだけど、ジュークボックスか生バンドが入
っているかというのが当時のクラブだった。」
「Cascadesは60年代初頭にNavy(海軍)の仲間達で結成され、Navyのクラブ
で演奏してプロになった。ウェストコーストのSan Diegoあたりのクラブに出
演していた。Peppermint SticksというSan Diegoの有名なクラブがあるそう
だが、ここで私も所属するWarner Bros.のオーディションを受けて見事合格。
WBの子会社であるValiantでデビューした。1962年のこと。」
「1stシングルはかすりもしなかったが、二枚目の「悲しき雨音」が大ヒット
して有名に。Valiantレーベルではシングル4枚、アルバム1枚を出した。
Valiant時代のProducerはBarry DeVorzon、ArrangerはPerry Botkin Jr.と
いうSSBではお馴染みの人たちで、後に「妖精コマネチのテーマ(Nadia's
Theme)」なんて大ヒット曲を出します。彼らの特集もいいかも。夏物には
「Wonderful Summer」なんてすばらしい作品にも関係している。」
「Valiantの後にRCAに移籍した。WB専属のBarry DeVorzonプロデューサは引
退。これ以降はマネージャーのAndy Martinoがプロデュースするが、Perry
Botkinはしばらくアレンジャーとして付き合う。RCAでは同じく4枚のシング
ルを出す。」
「シングルは2年間に9枚ぐらい出して、いかにテンポが速かったか。山下達
郎も少し見習った方が良いという声が聞こえそうですが。そして1964年にいわ
ゆるブリティッシュ・インベイジョンが始まり、こうしたいわゆる甘くせつな
いアメリカンポップスの王道はすべて壊滅してしまう。RCAの後は64年ぐらい
からはインディレーベルを転々とし、作品はポツポツだすが全然その後は売れ
ない。オールディーズショーにポツポツ顔を出しながらいつしか名前が消えて
いくという。よくありがちなパターンだけど。でも曲を今聞いてずらっと並ん
でも統一感があると思う。これはボーカルのJohn Gummoeのテーストとコーラ
スのハーモナイズ、そういうものがいいんじゃないかと。」
「こういうグループを55分特集するのは物凄く珍しいことですけど、自分では
とっても楽しかったです。この特集をやれを背中を押してくださった全国のポ
ップスファンの皆様にお礼申し上げます。このぐらいのグループの特集、また
やってみたいですね。何かあったらお便りお待ち申し上げます。」
「CascadesのCDは手に入らないのかというお問い合わせをいただきますが、
1998年にValiant〜RCA時代のコンピレーションがTaragonレーベルから出てい
ます。まだ手に入るんじゃないでしょうか。洋盤屋さんでお探しください。」
今後の予定
・7/15は「棚からひとつかみ」。
・夏は暑いので「サマーサウンド特集」など。
・8月にはまりやさんを呼んで「ボナペティ特集」を二週間。
・その次には「納涼夫婦放談」を二週間。
・10月頃にライブ特集をやる予定。
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