達郎書き起こしプロジェクト by ロック軍曹とサーカスタウン

2001/11/25 Sunday Song Book「Carole King 特集 Part 3」



The Animals/Don't Bring Me Down *1
The Monkees/Pleasant Valley Sunday *2
The Myddle Class/I Happen To Love You *3
The Byrds/Goin' Back *4
The City/Now That Everything's Been Said *5
Bertell Dache/Love Eyes *6
The Crickets/Don't Ever Change *7
Lenny Welch/I Was There *8
Spanky & Our Gang/Wasn't It You *9
Whitney Houston/Saving All My Love For You *10

*1 1966年全米12位。邦題は「炎の恋」
The Pretty Thingsがレコーディングしたという記録が残っている。
*2 1967年8月全米3位。
*3 1966年。シングルのB面
*4 1967年11月全米89位。
Dusty Springfieldが66年にイギリスでベストテンヒットにしている。
68年のアルバム「The Notorious Byrd Brothers」に収録。
同アルバムには「Wasn't Born To Follow」という、後に映画「イージー・
ライダー」で取り上げられるKing-Goffinの曲も収録。
*5 1968年。アルバムのタイトルソング。
*6 1961年。
Tony Orlandoの変名。彼がデモ・シンガーだったときのもののレコード化。
「Will You Love Me Tomorrow」のアンサー・ソングで
「Not Just Tomorrow, But Always」のB面。
*7 1962年春。
*8 1965年のヒット曲「Two Different Worlds」のB面。
*9 1966年頃の作品?
1966〜67年頃のライブ。グループ解散後に発売。
*10 1985年No.1ヒット。

・一節
「Since I Fell For You」

内容

・オープニング

「旧RCA、AIRレーベル(現BMG)から76年から82年に残した7枚のアルバム。
デジタル・リマスター+ボーナストラック付きで、来年1月に発売予定です
が、当時の状況を知っているのがほとんど自分一人。ライナー・ノーツ、
曲目解説を自分で書くのはいつもの通りですが、クレジットの確認などは、
全て私がやらないと判らない。7枚全ては頭数が多くて、ここ十年で一番忙
しいと言ってもよいぐらいの仕事量です。」

「それに加えて、向こうの会社(BMGさん)が、妙に盛り上がって。そんなつ
もりじゃないんですけどねぇ。20年前のカタログですよ、アナタ。旧譜です
よ。だんだん凄いことになってきてますが、求められてるのがいいかな、と
いう感じもいたしまして、ポカーンとして見てるような今日この頃ですが、
12月に入るとアナログ盤のマスタリングで、これも大変です。」

「どんなに忙しくなっていても番組の方はちゃんとやる。先々週からお届け
しておりますキャロル・キング特集。時系列で61年から67〜8年頃までの、
ソングライターとしてのキャリアを先週までの二週間で全部やってしまおう
と思ったんですけども、こぼれてしまいましたので、今週は先週の終わりか
らの延長です。番組の前半で主要な曲を時系列で追って、後半は私の好きな
曲をお時間まで。」

「来年は、Barry Mannのときみたいに、シンガー&ソングライターの時代を
含めて特集したいと思います。」

・解説

「いつもこの番組で申し上げておりますが、1967年という年は、ロックン・
ロールにとって、エポック・メイキング、転換点となる重要な年でございま
す。60年代の頭までは、レコードというとライブ演奏をそのまま刻むという
ものでしかなかったんですが、録音技術が飛躍的に進歩し、実演不可能な世
界を追求されるようになってきます。それの先鞭を切って走り続けていたの
が、The Beatles。60年代中期、ビートルズに代表されるイギリスのロック・
バンド勢、British Invasionと呼ばれるものにアメリカが押されていたのを、
何とか挽回しようといろいろな策が練られました。」

「そのうちのひとつとしてコロンビア映画がTV番組を制作。オーディショ
ンで四人の若者を集め、人工的にバンドを結成させ、ヒット曲を歌わせて、
そのTV番組の視聴率を稼ごうという、バンドの形を取っているけども、ア
イドルグループ。たくさんのオーディションで選ばれた四人はモンキーズ名
付けられました。」

「その音楽面の監督を行っていたのが、キャロル・キング、バリー・マン、
ニール・セダカ、ドン・カーシュナー(この当時はコロンビアにAldon Music
を売却しScreen Gemsの社長)の面々。元々、アイドル歌謡をやっていたキャ
ロル・キングは、こういうアイドル路線に強く、このバンドブームとミック
スし、妙な作風になってまいります。本人達が歌っているが、演奏の半分ぐ
らいはスタジオ・ミュージシャンというのが、モンキーズのレコード作り。」

「今回の特集で一番面白かったのが、モンキーズのクレジットを眺めること
で、こんな人がドラムをやっていたのか、こんな人がギターを弾いていたの
か、そういう発見がありました。モンキーズも今聞くとなかなかよくできて
おりまして、機会があったら特集してみたいなと思います。」

「1968年にキャロル・キングとジェリー・ゴフィンは離婚ということになり
ます。原因はいろいろと言われておりますが、夫婦のことですので判りませ
ん。こういうこともあって、68年はキャロル・キングの作品数が減ってしま
います。」

「また、67年にはニューヨークのミュージシャンが、ロサンジェルスやサン
フランシスコに民族大移動よろしく大挙して移動します。キャロル・キング
もロサンジェルスに居を移します。ザ・ミドル・クラスでベーシストだった
Charles Larkey、その友達のDanny Kortchmar、それにJimmy Gordonを加えた
メンバーで、キャロル・キングはThe Cityというバンドを結成。アルバムを
68年にリリース。全く売れませんでしたが、ここがまさに、それまでの職業
作曲家から、自分でピアノを弾きながら自分の作品を歌うという、シンガー
&ソングライターとしての転換点のスタートと言えます。」

「この後に、シンガー&ソングライターとしてのスタートを切るわけですが、
それは(=その特集は?)次の機会に。二週間半の超駆け足でやってまいりま
したが、だいたいツボどころはこれでおさえてあります。これを全部ご存じ
の方はキャロル・キング、ソングライター通として、どこへ出しても恥ずか
しくない資格をお持ちでございます。もうちょっと、男の子のアイドルもの
をフォローしたかったのですが、次の機会に。」

「別れたジェリー・ゴフィンは、キャロル・キングに負けず劣らずその後も
素晴らしい作品を残します。80年代に入って、大成功を収めたのは、Michael
Masserという作曲家と組んでWhitney Houstonに提供した諸作品。」(*10)

・業務連絡

「先週、来年のツアーの告知をしたときに、名古屋を抜かしてしまいました。
うっかりして言うのを忘れてしまいました。」

「サタスマのエンディング・テーマ。全部早くかけろ、というリクエスト。
もの凄くたくさんいただきましてありがとうございます。放送用にマスタリ
ングする時間がなくて、来週かけられる予定です。」

今後の予定

「来週から、年忘れリクエスト特集と行きたいところですが、ちょっと無理
かもしれません。棚つかかもしれません。」



circustown.net による放送書き起こしです。文責 circustown.net。抜け誤りはお知らせください。


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