達郎書き起こしプロジェクト by ロック軍曹とサーカスタウン

2003/01/26 Sunday Song Book「Tom Dowd 追悼特集 Part.2」



山下達郎/Ride On Time(TV Edit) 1980『Ride On Time』*1
(BGM)Herbie Mann/Chain Of Fools 1969『Memphis Underground』*2,5
The Sweet Inspiration/Sweet Inspiration 1968 *2,3
Jerry Jeff Walker/Mr. Bojangles 1968『Mr. Bojangles』*2,4
Herbie Mann/Memphis Undergrond 1969『Memphis Underground』*2,5
Dusty Springfield/Son Of A Preacher Man 1968『Dusty In Memphis』*6,7
Delaney & Bonnie & Friends/Hard Luck And Troubles 1970『To Bonnie From
Delaney』*6,8
Aretha Franklin/Rock Steady 1971『Young, Gifted And Black』*6,9
The Allman Brothers Band/Statesboro Blues(LIVE) 1971『At Fillmore
East』*10,11
Eric Clapton/Better Make It Through Today 1975『There's One In Every
Crowd』*10,12
Rod Stewart/It's Not The Spotlight 1975『Atlantic Crossing』*10,13

*1 TBS系ドラマ毎週日曜日夜9時放映 『Good Luck!』 主題歌。TV Editヴァージ
ョン。
*2 Produced & Engineered by Tom Dowd.
*3 女性4人組のボーカルグループ。リードボーカルはCissy Houston(Whitney
Houstonの母。全米R&B5位。
*4 New York出身のフォークシンガー。オリジナルシングル・モノラルバージョン。
全米77位。Nitty Gritty Dirt Bandがカバーしてヒット。
*5 New York出身のJazz Flute奏者がMemphisとMuscle Shoals(Alabama)で録音した
R&BとJazzのクロスオーバー・アルバム。バックはジャズ界のRoy Ayres(vib),
Larry Coryell(g)の他に、Memphis Rhythm Section
(Reggie Young(g), Bobby Emmons(kd), Bobby Wood(kd), Tommy
Cogbill(b), Mike Leech(b), Gene Christman(ds))。
*6 Produced by Jerry Wexler, Arif Mardin, Tom Dowd.
*7 イギリスの女性シンガー。Memphis Rhythm Sectionの演奏によるレコーディン
グ。全米10位。
*8 南部の白人夫婦デュオによるスワンプ・ロック。5枚目のアルバム。
*9 演奏はBarnard Purdie(ds), Chuck Rainey(b), Cornell Dupree(g) Donny
Hathaway(org), Aretha Franklin(p), Dr.John(perc)。全米9位。
*10 Produced by Tom Dowd.
*11 1971年7月13日ニューヨークのライブハウス "Fillmore East"でのライブ録音。
*12 アルバムは全米21位。
*13 アルバムは全米9位。

内容

・SSB 10周年記念ライブ

3月下旬に東京FMホールにて3周年時のアコースティク・ミニライブと同様なイ
ベントを行う予定。詳細は来週発表。

・Ride On Time

「2/19にシングルとして23年ぶりにシングル再発売。古い曲なのでいろんな人が
カバーしているので発売日の前に「Ride On Timeづくし特集」を企画していま
す。」

「ジャケットは、今回も去年の「Loveland Iland」と同様にイラストを鈴木英
人さんに書いていただきました。」

・特集

今回は60年代末から、70年代、80年代のプロデュース活動の業績を特集。

「1960年代後半にAtlantic Recordを退社、同時にレコーディング・エンジニア
からレコーディング・プロディーサーへの道へ活動をシフトしていく。1968年前
後から単独プロデュースとエンジニア両方を手がけるようになる。この頃の作品
を3曲ほど。」

♪Sweet Inspiration
♪Mr. Bojangles
♪Memphis Underground

「だんだん70年代からエンジニアをやらなくなり、単独または共同プロデュース
専業になってきます。この頃からJerry Wexler, Arif Mardin, Tom Dowdの3人
の共同プロデュースで数々の作品を手がけるようになります。その代表的な初期
の作品を何曲か。一日一回はかかっていました。」

♪Son Of A Preacher Man
♪Hard Luck And Trouble
♪Rock Steady

「「Memphis Underground」は私が高校2年の頃で、もう東京中のジャズ喫茶と
いうジャズ喫茶はこの「Memphis Underground」かMiles Davis「In A Silent
Way」という時代でありました。この曲を聴くと歌舞伎町のヴィレッジ・ゲイト
というジャズ喫茶を思い出します。」

「70年代に入るとブラックミュージックから白人ロックシンガーの仕事をたくさ
んするようになります。その取っ掛かりである1971年のこの作品はTom Dowdの
プロデュース作品の中では私はベストの中の一枚だと思います。さらに70年代の
ロックミュージックの可能性というものをこの一枚は大きく作ったという歴史的
作品です。ジャズの専売特許だったインプロビゼーションが、60年代末からロッ
クンロールでも少しずつ高度な演奏テクニックに裏打ちされた長いライブ演奏が
出てきました。それをさらに火をつける形で展開したサザンロックを代表する
The Allman Brothers Bandのライブの歴史的名盤。60年代はスタジオミュージッ
クの時代と言われていて、ライブの再現でしかなかった。スタジオ録音がライブ
と違ったスタジオだけの世界が構築されていきます。その過程にTom Dowdはエン
ジニアとして深くかかわってきます。70年代にはいるとふたたびライブ演奏がス
タジオ録音を越える瞬間という物が現れてきます、その代表的な1曲です。」

♪Statesboro Blues

「60年代の終わりにTom Dowdは3人組のグループCreamのエンジニアを担当しま
す。その後 Delaney & Bonnieのプロデュースをした時、解散したCreamのメン
バーであったEric Claptonが参加。その後、Eric Claptonが薬物とアルコール
でしばらく休業。その復帰作をTom Dowdがプロデュースし、Eric Claptonが復
活し70年代活躍します。これをきっかけにその後長くEric ClaptonとTom Dowd
の縁が続き、たくさんの名作を生み出します。その中でも今日は私の一番好きな
アルバムから一曲お送りします。」

♪Better Make It Through Today

「70年代のEric Claptonと並ぶTom Dowdの代表作。イギリスからアメリカに渡
ってきてTom Dowdのプロデュースでレコーディングした『Atlantic Crossing』
からの一曲。シュガーベイブの時にマネージャーがこのアルバムを毎日かけるん
ですよね。笹塚の事務所で。だからこの曲を聞くと事務所で伊藤銀二とマネージ
ャーが二人が「いやあロッドだよなっ!」と言いながら聞いてたのを思い出しま
す。青春の一ページ。」

♪It's Not The Spotlight

「55分程度ではとてもTom Dowdの偉大な足跡は紹介しきれないので、Tom Dowd
プロデュース編をその2何週か後に送りします。」

今後の予定
・2/2は「誕生日にちなんだ棚からひとつかみ」
・2/9は「Tom Dowd 追悼特集 Part 3」


circustown.net による放送書き起こしです。文責 circustown.net。抜け誤りはお知らせください。


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