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「2000トンの雨」山下達郎
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春と夏の間に雨季がある。
二つの季節の分水嶺に雨がある。 日本にこうした季節のめぐり合わせが あるということは自然のなせる技とはいえ、 絶妙としか言いようのない配列のような 気がします。 だからこそ我々日本人は古今より、 雨に特別な思いを 馳せてきたのかもしれません。 それは、一瞬のうちに去ってしまう季節への 諦観と来る華麗な夏への淡い希望と どこか無縁ではないような気がします。 そういうこともあってなのか、 内外の雨の唄を集めてみたところ 思いのほか日本のミュージシャンの歌が 多く取り上げられました。 もちろん日本人に限らず、 雨のもたらす倦怠は洋の東西を 問うところなく表現されています。 "雨がつれてくるもの、 雨につれって行ってもらうもの"に 思いを馳せながら 聴いていただければと思います。 |