The Love Unlimited Orchestra

Satin Soul (Barry White)

1974/1999 " White Gold " 20th Century 458/LP Mercury/CD





 愛の伝道師、Barry White が放ったインスト・ディスコの最高峰、Satin Soul。達郎さんも言っていたように題名だけで、クラッときてしまいます。一度聴いたらも〜やめられないあの高揚感。Produced & Conducted by Barry White. Arranged by Barry White & Gene Page.
 前作のアルバム「Rhapsody In White」(1973)に収録されていた、誰もが知っている超ヒット曲、" Love's Theme "(邦題「愛のテーマ」)(どっかの航空会社のCMにも使われていました)の後に生まれたのがこの " Satin Soul "。The Love Unlimited Orchestra がちょうど脂の乗っている頃で、マエストロ Barry White の下、最高にグルーヴィーな演奏を聴かせてくれます。
 1970年中盤、当時はオーケストラ・インスト・ディスコ、華やかなりし時代。東海岸では Van McCoy が Soul City Symphony Orchestra を率いて " The Hustle" で大ヒットを飛ばしており、「東の Van McCoy 、西の Barry White 」などと言われていました。


 The Love Unlimited Orchestra の多くのアルバムを 愛の伝道師 Barry White と共同でアレンジを担当しているのは、西海岸きっての超売れっ子アレンジャー Gene Page 。リズム隊とストリングスが一体となっていく絶妙のアレンジを施しています。Gene Page の下で演奏しているのは、達郎さん曰く「いったらいったきり戻ってこない」ドラムの Ed Greene 始め、ベースの Wilton Felder (The Crusaders)、Nathan East、パーカッション Gary Coleman、キーボード Rahn Coleman、ギターの David T. Walker、Dean Parks、Don Peake、Ray Parker, Jr.、Lee Ritenour、Wah Wah Watson といったミュージシャン達。 Gene Page に鍛えられた彼らはやがて到来するクロスオーバー/フュージョンムーヴメントの立役者となり、その才能を花開かせることになります。
 The Love Unlimited Orchestra の曲の殆どは出だしに、 Barry White が低〜い声で「愛」についてこんな風に語ります。

  Make Love, Make Love, Make Love Make Love, Make Love......。

 これがどうしてもダメ〜〜!そういう人は僕だけでないハズ。
 アルバムジャケットについてが、このキンキラ趣味はちょっとつらいものがありますよね。「Rhapsody In White」のジャケットのプールの前で立っていやっしゃる Barry White のでっぷりなお腹と似合わない白いタートネック・セーター姿も相当ガックリいたします。暑ぐるしくて爽やかさゼロ。どうぞレコード店の店頭で手にとってお確かめくださ〜い。
 この " Rhapsody In White " を聴いていると......、
 この曲がテーマ曲として使われていた、日本テレビの「ウィーク・エンダー」を親の目を盗んでこっそり見ていたボンクラ青春時代が走馬灯のように甦ってまいります。

(富田英伸)


1973/1999 " Rhapsody In White "
20th Century 433LP Mercury/CD




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