Lesley Gore

All of My Life

1963-1996 " It's My Party: The Mercury Anthology " Mercury 532517 / CD





 この「All of My Life」の作曲者、 Helen Miller はこのコーナーで何度も取り上げてきた僕の大好きな女性ソングライター。Helen Miller が作る曲は、Beverly Bremers「Don't Say You Don't Remember」Barbara Lewis「Make Me Your Baby」、The Shirelles「Foolish Little Girl」、Gene Pitney「It Hurts to Be in Love」 、...、どれをとっても僕の琴線に触れる曲ばかり。どれも暖かみがあって、可愛らしく、そして、この'60年代初頭にしてはとても洒落たメロディーラインを持っているんです。
 「All of My Life」は1965年、Lesley Gore によって小ヒット。Claus Ogermann によるセンスいいアレンジも手伝って、今のところ、彼女の作品の中では僕のベスト・ナンバー。
 『It's My Party: The Mercury Anthology』は Lesley Gore の1963年から1969年まで Mercury 時代の作品を集めたアンソロジーアルバム。2枚組で全52曲が収録されています。


 Lesley Gore は1960年代の女性シンガーの中でも歌唱力も抜群、商業的にも成功したシンガー。ナンバー1ヒット曲になったデビュー曲、「It's My Party」は、当時、Mercury Records のA&Rチーフであった、Quincy Jones がプロデュースを担当し、万全な体制でリリースされました。その後も優秀なスタッフに恵まれて良質な作品をたくさん歌い残しました。
 Lesley Gore に関わったプロデューサー、アレンジャーをざっと挙げてみると、Quincy Jones、Claus Ogermann、Alan Lorber、Trade Martin、Shelby Singleton、Jack Nitzsche、Bob Crewe、Herb Bernstein、そして、Gamble & Huff、Thom Bellまでも!。
 Helen Miller についてのまだ詳細はわかりませんが、Brill Building、Aldon Music 周辺で働いていた作曲家の1人に違いありません。この時代には、Barry Mann、Calole King、Ellie Greenwich...、と有名になったコンポーザー以外にもたくさんの優れたソングライターが活躍していたのだと確信しています。
 まだまだこれから、この Helen Miller を初め、まだ日の当たっていないソングライター達を探求していきたいと思っています。

(富田英伸)




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