広谷順子
道 (山上路夫-村井邦彦)

1979 " 道 C/W 限りない空 " CANYON F-224/Single





 たまたま観ていたテレビからながれてきた、その歌声に魅せられて早20数年。初めて聴いた時の感動そのままに、あの日の青春が鮮やかに蘇ります。

 1979年は国際児童年の年で、この歌はその企画の下で生まれ、「NHKみんなのうた」で放送されました。荒井由実さんをはじめ多くの才能を見出してきた作曲家の村井邦彦さん、今度は新たに素晴らしい"声"を見つけてきました。その人はオリジナルソングコンテストで作曲賞やグランプリ賞を受賞してきた広谷順子さんでした。
 無垢で澄みきった声。広谷順子さんの声は生涯で一番好きな声となりました。
テレビからこの歌を録音して、何度も繰り返し聴いたものでした。それからレコード店でシングル盤が発売されたのを発見、喜び勇んでそのシングル盤を購入。


 「道」の作詞作曲は、これまでトワエモア「愛を育てる」(旭化成提供『スター千一夜』の枠で放送)、ガロ「美しすぎて」赤い鳥「翼をください」、森山良子「美しい星」など数々の地球賛歌、素晴らしい歌を生んできた山上路夫-村井邦彦コンビによるもの。
この「道」はこの2人がこれまで作ってきた作品の中でも群を抜いて一番好きな歌です。
 「NHKみんなのうた」からは数多くの素晴らしい楽曲が生まれました。その殆どが契約の問題等によりレコード化(CD化)されずに終わっていることが多いのですが、この「道」の当時のEP化はとってもうれしかったです。
 B面の「限りない空」は、広谷さんご自身の作詞作曲によるもので、遠くにいる恋人を想う切な気持ちを謳った歌。これもとても気に入りました。是非ともいつの日かCDにも収録されてほしいです。
 その後、広谷順子さんは本格的に女性シンガーソングライターとしてアルバム・デビューを果たします。アルバム『その愛に』は全作曲、広谷順子さんご自身によるもので、どのナンバーも素晴らしい曲ばかり。まだまだ女性シンガーソングライターの少ない時代でした。

 初めてこの曲を聴いたのは10代でした。ちょうどこれからの進路のことを考える時期。この歌にいろいろ助けられてきたような気がしています。生涯忘れられない歌となりました。

--
「誰でもそうだ 自分の道を
さがしてゆく 負けずに未来を見て歩くのだ」
(詩:山上路夫)

(富田英伸)




Copyright (c) circustown.net