Jack Jones

Wives and Lovers (Bacharach-David)

1961-1995 " Greatest Hits " MCA 11301/CD





Bacharach 独特の跳ねる3拍子が心地良く、Jack Jones のスマートなボーカルがこれまたバッチシ!決まっています。

Jack Jones は60年代に活躍したイージリスニング、ムードジャズ界の男性シンガーの中では一番お気に入りのシンガー。なんといってもその佇まいからスマートで抜群のマスク。そして女性受けする甘く優しいボイス。当時、相当モテたんでしょうね(笑顔)


Jack Jones の父母は、映画俳優の Allan Jones と美人女優 Irene Hervey (なんでも Clint Eastwood の映画『恐怖のメロディ』にも出演していたとのこと)で、いわば"芸能界サラブレット"。芸能入りは約束されたも同然の環境で育ちました。

1959年、Capitol Recordsとレコード契約したのですが、すぐにアメリカ空軍に入隊。入隊中に Kapp Record の移籍し、そこでリリースした「Lollipops and Roses」がトップ10ヒットとなり、これがグラミー賞を受賞、このまま一気にスターダムを駆け上がりました。
そしてまたこの「Wives and Lovers」で2度目のグラミー賞を受賞。この頃の Jack Jones のタキシード姿の多いこと!1969年の RCA 移籍まで Kapp から20枚以上のアルバムをリリースしました。今でも Jack Jones のオリジナルLPはセコハン屋でいとも簡単に見つけることができます。
プロデューサー、Michael Kapp の下、アレンジジャー、コンダクターには、Pete King、Billy May、Marty Paich、Ralph Carmichael、Don Costaといった西海岸のベテラン勢が担当。どれも Jack Jones の甘いボーカルを生かした安定したイージーリスニング・ボーカルアルバムに仕上げています。

Kapp Records は、Burt Bacharach が初めてソロアルバムをリリースした会社ということもあって、Jack Jones との相性も抜群。「Alfie」も取り上げていて、これもなかなかイカしています。バカラック・サウンドに一番合っているボーカリストではないでしょうか。
イージーリスニングの時代に陰りが見えてきた頃、1969年に RCA に移籍、そこでは、Michel Legrand と共同でプロデュースを行った『Jack Jones Sings Michel Legrand』(1971年き、既CD化)や Bruce Johnston がプロデュース参加したことで人気の高い『The Full Life』(1977年、既CD化)などを意欲的にリリースしました。

紹介する RAC のベスト盤CDは、Kapp 時代も含めて全盛期のナンバーが18曲が収録、好選曲となっています。

現在、ロマンスグレーとなった Jack Jones は現役、ラスベガスやミュージカルに出演、相変わらずアメリカのマダム層を中心に人気を博しているとのことです。

(富田英伸)





Copyright (c) circustown.net