John Williams & the Boston Pops

Holiday Cheer(A Medley by Billy May)

1981-1990 " We Wish You a Merry Christmas " Polygram 416287/CD





 昨夜降り続いた雪も朝にはすっかりやみ、外はもう白銀一色。
子ども達が歓喜をあげて、家からその光り輝くまぶしい世界へ駆け出していきます。

 クリスマス近くになると必ずこのレコードを聴いてしまいます。
そうするとクリスマスがやってくる楽しい気持ち、期待感ががふつふつと沸いてくるんですよね。
 このアルバムは、映画音楽コンポーザーの John Williams が1980年、Arthur Fiedler の亡き後を受けて、交響楽団 Boston Popsの音楽監督に就任した年にレコーディングされました。我々に親しみやすいクリスマス曲を中心に構成され、John Williams の振るタクトにも気合が入っているクリスマス・アルバム王道の一枚です。


 アレンジャーには、この曲、「Holiday Cheer」をメドレー・アレンジを担当した Billy May 、そしてクラシック・ポップスの重鎮、Leroy Anderson の2人の名前がクレジット。但し、Leroy Anderson は既に1975年に他界しているので、既存の編曲譜を利用したと思われます。

 John Williams は今や映画音楽の大巨匠ですが、1960年頃は Johnny Williams の名前でテレビ映画『タイム・トンネル』『宇宙家族ロビンソン』などを担当、映画でも『おしゃれ泥棒』など軽いタッチの洒落た劇伴も書いており、親しみやすい映画音楽作家でした。重厚なもの以外に、またこんなこんな曲も書いてほしいと思っています。

 この曲の華やかで素晴らしいメドレー・アレンジを担当した Billy May についてちょっとだけ。Billy May はアメリカのジャズ、ポピュラーミュージックを代表するコンダクター、アレンジャー。1940年代、Glenn Miller 楽団などでトラペッターとして活躍、その後 Nat King Cole、Bing Crosby、Ella Fitzgerald ...、星の数ほどの歌手のアルバムのアレンジを行ってきました。リーダー・アルバムも多数残しています。
 僕が Billy May の名前を意識したのは、Carpentersの『Christmas Portrait』(1978) を聴いた時。その流麗で華やかなストリングスの調べに夢中になり、ストリングス・アレンジャー Billy May の名前が胸に刻み込まれました。
これを聴いて"ストリングスおたく"になったと言っても過言ではありません(笑)

 以前、東京ディズニーランドに訪れた時、会場のBGMとしてどこからともなく、この「Holiday Cheer」が聞えてきました。その時、立ち止まってしまい、その聴こえてきた方向に耳を傾けていました。

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「Holiday Cheer」は以下の曲がメドレーとなっています。

Holiday Cheer(A Medley by Billy May)

Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! (Cahn/Styne)
The Christmas Song (Torme/Wells)
Jingle Bell Rock (May)
Have Yourself a Merry Little Christmas (Blane/Martin)
All I Want for Christmas Is My Two Front... (Gardner)
I'll Be Home for Christmas (Gannon/Kent/Ram)
Silver Bells (Evans/Livingston)

(富田英伸)





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