2012.09.23 | ||
Never Will I Marry
Nancy Wilson & Cannonball Adderley Nancy Wilson & Cannonball Adderley (1961) |
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歌を聴くとき、何を気にして聴きますか。その歌手の声質、歌唱力、歌詞の言葉の一つ一つの正確さなど、いろいろとありますが、みなさんはいかがでしょうか。
上述したあらゆる点を持ち合わせた素敵な女性ヴォーカリストがいます。だれだ?って尋ねられたら、わたしはNancy Wilsonさんがそのひとりだとお答えします。
Nancy Wilsonさん、ジャズ歌手というカテゴリーで括れない、ポップス、ソウル・ミュージック、ブルースなどというジャンルを越えて、自分の歌の世界を作れる歌手でもあります。そういうときに「器用貧乏」という言葉を使ってしまいがちですが、それをはねかえす歌の力を感じる歌手の一人でもあります。
この歌、ほかにLinda Ronstadtや日本では畠山美由紀さんもカバーしているジャズのスタンダードのひとつです。彼女の歌の力量を発掘(大げさですが)したアルト・サックス奏者のCannonball Adderleyとの共演での1曲です。2分16秒の短い歌ですが、「Never Never Will I Marry」と彼女のひとつひとつの歌詞を正しく、大事して、伸びのある、そしてスイング感溢れる歌唱が素晴らしいです。そして間奏では、短いながらもCannnonball Adderleyの味のあるアルトサックスがグルービーなサウンドを作り上げています。あっというまの聴き終わりながらも、Nancy Wilsonさんの歌に素敵な歌手に出会えた喜びを感じますね。歌っていいなぁ、と思えるひと時に音楽の神に感謝ですね。