2012.12.05
		Hey, Look At The Winter Snow Vinnie Monte Single（TCF-7） (1964)

ウィンター・ソング特集ということで、Vinnie Monteというティーン・ポップ・シンガーの「Hey, Look At The Winter Snow」という曲を紹介したいと思います。

この歌手のことは最近知りました。知り合いのオールディーズ・コレクターから頂いたMIX CDにこの曲が入っていて、一発で気に入ったのです。調べてみるとVinnie Monteは本名がVincent Montenegroというイタリア系シンガー。50年代後半にデビューして、Fargo、Harmon、Jubillee、TCF、RCA Victorといったレーベルを渡り歩きながら60年代中頃までシングルをリリースしていったようです。

現在YouTubeなどで聴くことができる全ての曲を聴いてみると、もろにNeil Sedakaのパロディだったり、50'sによくある感傷的なバラードだったり、流行のダンス物だったりして、見事に節操がありません。恐らく一発当てるまではと、その時々の流行のスタイルを取り入れていったんでしょう。こういったことは個性がないとか非難することでもなくて、当時のポップ・シンガーは皆やっていたことだと思います。

ただしJubillee時代には、Carole King & Gerry Goffin作の「Follow That Girl」といった曲や、Barry Mann & Cynthia Weilが書き贈った「You Can't Compare With My Baby」といった質の高いアルドン・ポップスを何曲かリリースしていて注目に値します。当時最高峰の作曲家チームを使ってもヒットしなかったのはなぜなんでしょう。どれもいい曲なんですけどね。

さて、今日取り上げる「Hey, Look At The Winter Snow」は1964年にTCFからリリースされたシングル曲です。TCFは20th Century Foxのイニシャルを名前にしたサブ・レーベルのようで、Vinnie MonteにとってはJubillee時代から久々のリリースとなりました。これがもうDionの「Runaround Sue」そっくりのキャッチーなホワイト・ドゥワップで（64年には多少時代遅れの感がありますが）素晴らしい出来なのです。

曲を書いたのは本人で、バック・コーラスがThe Four Evers、アレンジはCharlie Calelloという布陣。要はThe Four SeasonsのプロダクションでDionみたいな曲をやってみたということですね。ああ素晴らしきイタリア系コネクション！

こんなに楽しい曲を知ってしまったので、今年の冬はぜひ雪が降るのを楽しみに待ちたいと思います。


今日の１曲