2013.02.17 - Love Songs Special
My One and Only Love My One and Only Love
Doris Day

いつか聴いた歌−スタンダード・ラヴ・ソングス / 2013 (1962)

 『いつか聴いた歌−スタンダード・ラヴ・ソングス』というコンピレーションが2月12日に発売されました。和田誠さんの監修・選曲・解説・邦訳・イラストになる2枚組CDです。バレンタインにスタンダードでラブソング特集という、まるで脇元さんと伊東潔さんが考えていることが合体したような企画でしたので、早速求めて参りました。

 『このアルバムは、スタンダード・ナンバーが大好きなかたがたに楽しんでいただくために企画されました。それと同時に「スタンダード・ナンバーって何?」とおっしゃるかたに、スタンダード・ナンバーの楽しさを知っていただくことも目的としています。それらの歌の魅力は、まずメロディが美しく、歌詞の内容が聴く人に共感を持って迎えられること、そしてメロディと歌詞がひとつになって、いいムードを醸し出していること、などが挙げられるでしょう。』と和田さんのライナーノーツの抜粋が巻きオビにあります。うん、私のためだな、と勝手に納得。その中から Doris Day のこの1曲。

 "My One and Only Love"

 あなたへの想いが私の心を歌わせる
 春の翼に乗る四月の風のように

 私はこの身を快く投げ出す
 私の愛するたった一人の人に(My One and Only Love)
 (和田誠 訳)

 ドリスのうたは、かわいらしく色っぽいひとのもので、同時に抑揚や伸縮の計算された微細さは書道の名人をも思わせます。ピアノは Andre Previn。聴きほれてしまいました。

Doris Day Duet Andre Previn (1962)


 達郎さんはドリスのこの曲を、サンソン『東日本大震災一周年、追悼と復興祈念プログラム』で気持ちを込めてかけてくださいました。Johnny Mathis のバージョンも以前かけています。スタンダードなのでカバーの話しはきりがありませんが、Frank Sinatra (1953) が有名にし、われらがポール先生も昨年 "Kisses on the Bottom" で取り上げています(グラミー受賞おめでとう)。とても美しいラブソングです。


 今日の1曲


 ちなみにこの和田誠さんのコンピレーションは、40年代から60年代の音源を、よい音で48曲収録。和田さんのライナーは難しいこと抜きで、ただスタンダードへの愛情が伝わってくるもの。パッケージの中からはシナトラたちのイラストも出て来て、お得感な気持ちになりました。『いつか聴いた歌』、シリーズ化されるということで期待していますが、最初にラヴソングをやっちゃってあとはどうするんだろう。旅の歌?食事の歌じゃぁダメですよねえ。心配してしまいます :)
(たかはしかつみ)




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