2013.06.08 - Nippon 80s Special
ゲンキ力爆弾 ゲンキ力爆弾
種ともこ

O-HA-YO (1989)

 彼女の歌を知ったきっかけはなんだろう。'80年代の半ば頃、テレビ番組で CBS・ソニーの邦楽のミュージシャンを紹介する番組があった。Rolly(寺西)さんと谷村有美さんが司会を務めていた、ゲストを招いてトークとゲストのミュージック・ビデオを紹介する『VIDEO JAM』という番組がそれだった。その後、彼女が出演するFM横浜のラジオ番組『ロマンシングT・T』も聞くようになり、彼女の歌に興味を覚え、そしてライブにも足を運ぶようになった。

 その歌手は、種とも子さんです。1961年、京都生まれの女性シンガー・ソングライター。1985年12月に CBS・ソニーから「You're The One」でシングルデビューし、1986年2月には『いっしょに、ねっ。』でアルバム・デビューを果たしました(このアルバムのジャケットが種さんのイラストの似顔絵が強烈)。これまでアルバムを22枚リリースしています。

 ところで、種さんの歌を好きになった理由を考えると、彼女のまろやかで柔らかな声質、ファニーで少しおセンチな歌詞、それに合わせた卓越したメロディ・センスが挙げられます。

 「ゲンキ力爆弾」は、1989年の彼女の8枚目のシングルであり、5枚目のアルバム
『O-HA-YO』に収められています。タイトルの過激さに比べて、歌の内容は失いそうな「キミ」への想いを淡々と素直な言葉で、率直に伝えようとするひたむきなもので、その想いを「ゲンキ力爆弾」に託して歌っています。種さん流のポップなラヴ・ソング。当時、ライブで盛り上がった1曲だったと記憶してます。余談ですが、当時のライブのバック・バンドにはギターに冨田恵一さん、コーラスには新居昭乃さんが参加していました。

 種さんの歌には、この歌以外にも「瞳のなかの少年」、「Triangle On The Pavement」、「日曜日はパジャマのままで」、「笑顔で愛してる」、「あなたをあきらめない」など、今、聴いてもいい歌がたくさんあります。よかったら2003年にリリースされた CBS・ソニー時代のベスト盤『11 Year's Works(ゴールデン☆ベスト)』に耳を傾けてみてください。

(伊東 潔)




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