2014.02.28 - 追悼大瀧詠一
大阪ストラット・パートII 大阪ストラット・パートII
ウルフルズ

(1995)

つい先日、再結成が発表されたウルフルズ。大好きなバンドだったので、ものすごく嬉しい知らせでした。トータス松本はやっぱりバンドじゃなきゃね。ライブが楽しみです。
なんて、大滝さん追悼なのに思いっきり横から路線で申し訳ないです。ナイアガラ方面には全く疎いので、あえての1曲は『大阪ストラット・パートII』を選びました。

ウルフルズがデビューして2年後、当時の所属だった東芝EMIのディレクターである子安さんという方が、トータルプロデュースを依頼したのが伊藤銀次さんでした。デビューアルバムが思ったようには売れず、彼らをどうやって売っていくのか悩んだ末の銀次さん頼みだったらしいです。

ウルフルズは、この曲以外にもう1曲、大滝さんの曲をカバーしています。『びんぼう‘94』。この曲は銀次さんが全面にかかわったセカンドアルバム『すっとばす』に収録されています。元歌にはない3番の歌詞を、大滝さんが新しく書き加えたものになっています。
『びんぼう』をカバーするにあたって、銀次さんが大滝さんに「これは君の敗者復活戦だ」と言われたことが、銀次さんをどれだけ奮い立たせたことか、想像するにかたくありません。そして、出来上がった曲を聴いて「俺のよりかっこいい」と褒められたとのこと。大滝さんに褒められるって、どんな気持ちなんだろう…。

『びんぼう’94』も嫌いじゃないけど、やっぱり『大阪ストラット・パートII』の持つ強力な魅力には敵いません。
元歌の『福生ストラット(パートII)』の大滝イズム、芯みたいなものをしっかり残しつつ、ウルフルズらしいハチャメチャな大阪賛歌に仕立てているのは、大滝さんとの繋がりの濃い銀次さんだからこそできたことなのではないかなあと思います。
‘95年の1月、この曲のミックスダウンで銀次さん、トータス、子安さんはロンドンにいたそうで、阪神淡路大震災をロンドンで知ることになり、3月リリースの予定を5月に延期。結果的に当時大変だった大阪周辺の地域を力づける意味合いも持つことになり、『大阪ストラット・パートII』は超絶面白いPVも含めて多くの人に知られることになったのです。

子安さんという方も大滝さんとはゆかりの深い方のようで、ウルフルズが子安さん、銀次さんと巡り合ったことが、その後のウルフルズの活躍を方向付けた気がします。
再結成後のウルフルズ、気負わず思いっきりやってくれるといいな。楽しみにしています。



今日の1曲


(なかのみどり)




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