2014.10.14
Patch It Up Patch It Up
Linda Scott

KAPP Single (1965)

Bob Crewe 追悼ということで、僕からも1曲。

今回の訃報で多くの記事が「プロデューサーで作詞家の...」 という内容で伝わりました。
共同制作というのは実際、その現場でないとわかりませんが、 Bob Crewe に関しては詩だけでなく、 その曲作りにも深く関わってきたと考えています。

(ただ、プロデュース作品が膨大で、その多くに名前がクレジット されているので、全曲の作曲に関わったとは考えにくく、一部は Phil Spector のように印税関係でのクレジットだったのかもしれません。)  

それで今回は、Bob Crewe 単独クレジットになる曲(作詞作曲を担当) を1曲、紹介します。

Linda Scott / Patch It Up (Bob Crewe)1965

Linda Scott は1961年、Canadian American からリリースした 「I've Told Every Little Star」(Jerome Kern-Oscar Hammerstein II) でヒットした女性歌手。その後、「Starlight, Starbright」(Trad.) など "星"に関する歌をリリースしました。
歌唱力もあって、雰囲気もよく、今でもお気に入りの歌手です。

Canadian American (このレーベルはSanto and Johnny がいたり、 素敵な曲が詰まったレーベルなんですよね)から Congress を経て、 1965年に KAPP からリリースしたのがこの「Patch It Up」。

ちょっと憂いのあるマイナー調のメロディー。
いい曲です。
これを聴くだけでも Bob Crewe という人はプロデューサ業だけでなく、 曲作りにも長けていた人だったと思います。
しかしこのシングル、プロデュースは自分では手がけず、 他の人に任せているんですね。
プロデュースは Mike Berniker という人で、 Barbra Streisand や Johnny Mathis などを手がけたMOR畑の人。

今回初めて、シングル・クレジットを確認したのですが、 オーケストラ・アレンジは Charles Calello が担当しているんですね。
ずっとこのアレンジは Linda Scott を出掛けていた Hutch Davie がやっていると思っていました。
(Hutch Davie はBob Crewe Generation の「Music to Watch Girls By」 のアレンジを担当しています)
間奏のオーケストレーションはほんと素晴らしい〜!。

この曲をどういった経緯で Bob Crewe が作り、どういう形で Linda Scott に 手に渡ったのか詳細不明。
Bob Crewe 自身もソロアルバムをリリースした時も プロデュースは他の人にまかせているんです。

Bob Crewe という人、まだまだ興味がつきません。

早く映画「ジャージーボーイズ」観たいなあ〜。




今日の1曲


(富田英伸)




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