2015.08.22 | ||
愛を育てる
novo Single (1973) |
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村井邦彦さんのこと。
GSの作曲家として世に登場した村井邦彦さん。
1960年代後半から現在まで活躍されている今も大好きな作曲家です。
ザ・テンプターズ、ザ・タイガース、ザ・ゴールデンカップスなど、今聴き返してみても、それぞれのグループの特長や雰囲気に合わせて、楽曲を提供してきました。
また一方、同時代に辺見まりさんやピーター、北原ミレイさん辺りに艶っぽい歌謡曲を提供しているのですが、これも密かなお気に入り。勝手に「妖艶歌謡」と呼んでいます(笑顔)。今はもうこういう楽曲は生まれなくなってしまいましたね。
しかし一番好きな時代は、1970年代初頭のマッシュルーム、アルファ・ミュージックの頃、ガロ、赤い鳥、トワ・エ・モア、森山良子さんらに楽曲を提供していた時期。ちょうど僕も音楽を興味持って主体的に聴き出した頃と被るため、思い入れが深いです。
また、村井邦彦さんはこの頃になると作曲活動のみならず、音楽業全般のプロデュース、将来の音楽人を発掘、若い新しいミュージシャン達にチャンスを与えてきました。特に荒井由実さんのデビュー・アルバム『ひこうき雲』の製作に関しては、村井邦彦さんの自身のスタジオ、"スタジオA"で行い、音作りに関しては、信頼していた細野晴臣さんに託したことは、その後の日本の音楽の方向性を定めた大きな出来事だったと思います。その後、細野晴臣さん人脈で若いミュージシャンが活躍する時代がやってくることになります。
今回、取り上げた「愛を育てる」は村井邦彦さん作曲・山上路夫さん作詞で元々テレビCMですが、当時大好きな歌でした。夜7時台にほとんど毎日放送の15分番組『スター千一夜』の枠で放送された旭化成のCM。ちょうどこの頃、関口宏さんが司会をやっていたと思います。CMではトワ・エ・モアが歌っていました。
旭化成CM「愛を育てる」トワ・エ・モア
CMに登場するのは、関口宏、西田佐知子夫妻、そして小さな子は関口知宏くんでしょうね。まさかこの子が世界中を旅するなんて!(笑顔)
映像の方も低い位置からのカメラーク、いい色彩、家族愛に溢れていますね。
当時、この曲「愛を育てる」を novo というグループが1973年に取り上げました。
novo は現在、アメリカ中心に活躍されている横倉裕さんによって結成されたグループ。編曲も横倉裕さん。今聴いてもサウンドが瑞々しく新鮮で古さを感じさせません。山上路夫さんが書く詩にも普遍性があり、心に染みてきます。
2015年9月27日、28日、村井邦彦さん古希(70才)のお祝いで、村井さんと縁の深いミュージシャン達が集まるイベントが開催されます。
ライブイベント『Alfa Music Live』、楽しみです。
今日の1曲