2015.11.03
		永遠のもっと果てまで 松田聖子 Single (2015)

松田聖子が松本隆作詞の新曲を発表し NHK の SONGS スペシャルに出演しました。

『SONGSスペシャル 時を超える青春の歌 〜作詞家・松本隆の45年〜』 NHK 2015.10.30 のレビューです。


松田聖子、ユーミン、松本隆が3人でお話をしている。なにげにすごいことだ。松本隆とユーミンが松田聖子に曲を提供するのは31年ぶりとのナレーションは綾瀬はるか。NHK蔵出しの映像が次々とオンエアされる。


松田聖子／赤いスイートピー（ビデオ）

　“ライバルの曲を作ってみない？
　　ニューミュージック人で、アイドルの人で、
　　お互い女王 ”（松本）
　“女の子の気持ちの描写、
　　女の子と架け橋ができた”（聖子）


松田聖子／渚のバルコニー（ビデオ）

　“「馬鹿ね」は もう賭けだよね、
　　ドキドキしながら歌うの聴いてた”（松本）
　“歌ったら聖子さんの可愛さが出て”（ユーミン）


松田聖子／裸足のマーメード（ビデオ）
松田聖子／秘密の花園（ビデオ）

松田聖子／瞳はダイアモンド（ビデオ）

　“「聖子初の失恋ソングだから」
　　覚えている”（ユーミン）
　“ちゃんとした女の子の歌が残せた”（松本）


レッツゴー・ヤングの映像集。「瞳は」は最高峰のパフォーマンス。

スタジオライブで松田聖子が３曲歌います。

松田聖子／瞳はダイアモンド
　（作曲：呉田軽穂　編曲：松任谷正隆） 1983

松田聖子／渚のバルコニー
　（作曲：呉田軽穂　編曲：松任谷正隆） 1982

松田聖子／赤いスイートピー
　（作曲：呉田軽穂　編曲：松任谷正隆） 1982



番組はセルフライナーノーツコーナーへ。松本隆が代表作とそのアーチストへのメッセージを送ります。

近藤真彦／スニーカーブルース（ビデオ）
近藤真彦／ブルージーンズメモリー（ビデオ）
近藤真彦／ハイティーン☆ブギ（ビデオ）

　“ 汗まみれ、泥まみれのアイドルがいてもいいと思った。
　　青春の光と影を彼の中に描いていった。”


薬師丸ひろ子／Woman"Wの悲劇"より（ビデオ）

　“ 存在そのものが神秘的。
　　繊細で、大胆で、
　　いつも予測不能の詩を、ぼくに書かせた。”


水谷豊／やさしさ紙芝居（ビデオ）

　“ （青春時代の）役柄と一緒で、
　　シャイで真っ直ぐな性格。
　　気持ちのいい人だ。”


太田裕美／木綿のハンカチーフ（ビデオ）

　“ ぼくと一緒に
　　旧世界を切り開いて戦ってくれた、
　　かげがえのない歌手。”


南佳孝／スローなブギにしてくれ（ビデオ）

　“ 飾らずに詩がかけた。
　　ぼくの詩が等身大で
　　自由に振る舞える場所。”


寺尾聡／ルビーの指環（ビデオ）

　“ 都会の大人のダンディズムを歌わせたら、
　　未だに彼を超えられる人はいないだろう。”



そして番組は、2組目のゲスト、Kinki Kids が登場。


Kinki Kids／硝子の少年
　（作曲・編曲:山下達郎） 1997

　“人間は点であって、点と点を線で結ぶと友達になる。
　　だが点でも線でもない、点線のような人間関係がある。
　　Kinki の2人もそんな感じになるのではないか。

　　青春の壊れやすさと、その破片のキラキラ輝く感じ、
　　何度壊されても そこから立ち上がる魂の強さ、
　　その相反する複雑な美しさを
　　忘れずに歌い継いでください。”

松本隆は、自分と大瀧詠一の関係を、相手が生きてようと、死んでようと、永遠に続く点線が引かれていると表現する。そして Kinki の2人もと。松本隆から Kinki Kids への手紙。全文はぜひ映像で。


Kinki Kids／ボクの背中には羽根がある
　（作曲：織田哲郎　編曲：家原正樹） 2001

　「ジェットコースター・ロマンス」「Happy Happy Greeting」以来の松本隆作詞のシングル。


Kinki Kids／スワンソング
　（作曲：瀬川浩平　編曲：ha-j） 2009

　Kinki の2人が30歳になったとき、Kinki 自ら松本隆に作詞を依頼したこの曲を歌う。



画面は再び、松田聖子、ユーミン、松本隆へ。

　“ぼくらが作ると
　　時計が一瞬の間に30年戻るよね”（松本）

　“すごくいい意味で聖子版 MY WAY ね。”（ユーミン）

　“聖子さんが風雪こえて、帆をあげて旅立とう、
　　昔だったら歌えなたった。
　　そこに時間がすごくこもっている。”（ユーミン）


松田聖子／永遠のもっと果てまで
　（作曲：呉田軽穂　編曲：松任谷正隆） 2015

　松本隆作詞の松田聖子の本当に久しぶりのシングル。デビュー1年すこし後から始まった、松田松本による豪華クルーズ。

　#6 白いパラソル（財津）1981.7
　#7 風立ちぬ（大瀧）1981.10
　#8 赤いスイートピー 1982.1
　#9 渚のバルコニー 1982.4
　#10 小麦色のマーメイド 1982.7
　#11 野ばらのエチュード（財津） 1982.10
　#12 秘密の花園 1983.2
　#13 天国のキッス（細野）1983.4
　#14 ガラスの林檎（細野）1983.8
　#15 瞳はダイアモンド 1983.10
　#16 Rock'n Rouge 1984.2
　#17 時間の国のアリス 1984.5
　#18 ピンクのモーツァルト（細野）1984.8
　#19 ハートのイアリング（佐野）1984.11

なつかしくなり、松本隆作詞の14連作を書き出しました。

おかえり、松田聖子さん。昔の気持ちで聴いています。
おかえりなさいというのがおかしいのは重々承知なのだけれど。他に言葉が見当たらない。


　「生きてるって素晴らしい　両手広げ叫ぼう」


シングルは最新商法で４フォーマットで出ています。私が購入したのは『初回限定盤B』。シングルレコードサイズジャケット＋封入ポスター＋封入ブロマイド1種（メーカーインフォより：）。ちなみに『限定A』はDVD付き、『限定C』はなんとカセット。カセットはネタなのだろうか、需要が見込めるのだろうか、ジャケ写を見てるとよけいにわからなくなり…。

カップリングは「惑星になりたい」これもユーミン作曲。編曲は中田ヤスタカ。これがまた80年代後半のユーミンっぽくて面白い。ユーミンが中田ヤスタカに Perfume になりたいと依頼しないかと心配です。



風街レジェンドは明らかに何かが欠けていると感じていました。そして松田聖子と Kinki が出演する NHK SONGS特番の報をきき、風街レジェンドが完成するものだと思っていました。しかし、松本隆は松田聖子にこう歌わせます。

　「パズルの最後の断片を　失くした私は未完成」

ミッシングピースのはずだった松田聖子は、彼女自身のミッシングピースを探しに「永遠のもっと果て」に旅立ってしまいます。松本隆のクエストはなかなか攻略させてくれない。