2016.02.09 | ||
Bayou
The Love Unlimited Orchestra Let 'Em Dance (1981) |
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"ディスコへの道" ということで、ディスコっぽいインスト曲を。
まず初めに。
このアルバム・ジャケットに載っているハート型のアメリカン美女達は楽器持っているけど、演奏していないと思います(きっぱり!)。
Barry White 率いる The Love Unlimited Orchestra の通算8枚目の1981年リリースのアルバム『Let 'Em Dance』の1曲目から、明るく元気いっぱいごきげんなナンバー " Bayou"。 The Love Unlimited Orchestra 後期の作品の中でも特に好きな曲です。
このアルバム『Let 'Em Dance』は、盟友であるアレンジャー、Gene Page が参加していない作品です。
アレンジャーは Barry White 自身と初期の頃から The Love Unlimited Orchestra でギターを弾いていた Don Peake が担当。Gene Page が参加していなくても楽曲のクオリティはまったく落ちていません。時代は1980年代に入っていることもあって音質、演奏ともに向上している感じです。
このレコード、残念ながら詳細の演奏クレジットが載っていませんが、演奏力が高いので、いつもの常連西海岸のトップ・スタジオ・ミュージシャン達が演奏していると思います。
特にドラムスはそのきっちりしたハイハットの音色からしても The Love Unlimited Orchestra の初期から参加している Ed Greene に間違いないと思います。Ed Greene は、同時期、この The Love Unlimited Orchestra 以外にも "Theme from S.W.A.T."(「『特別狙撃隊S.W.A.T.』のテーマ」) で知られる Michael Omartian のユニット、 Rhythm Heritage や Tavares でも叩いているので、同時代の西海岸辺りから出ていたこの手のサウンドを一手に引き受けていた感がありますね。いつもながら、"タメ"を作らない気持ちいいドラムの音色です。
Barry White の作曲才能は素晴らしいものがありますが、アレンジャーとしても優れている人なんですね。The Love Unlimited Orchestra については昔、書いたものがありますので参考まで(半分ムチャクチャ書いていますが)。Barry White についてはいつか「Songwriterシリーズ」で取り上げてみたいと思っています。
この頃になると The Love Unlimited Orchestra はアルバム・ヒット・チャートに残念ながら上がって来なくなります。それにしてもこのジャケ写真、 Barry White が何を考えているかわかりませんが、これだとみんな勘違いしてしまいますよね(笑顔)。
Bayou(Barry White) / The Love Unlimited Orchestra(1981)