2016.09.27 - Songwriter
Hurting Each Other Hurting Each Other
Gary Geld-Peter Udell [Songwriter]

(1965)

(2016年9月25日SSB『シングルB面で棚からひとつかみ 』で、Gary Lewis & The Playboys "We'll Work It Out" がかかったので、)

Songwriterシリーズ、今回は主に1960年代に活躍したソングライター・チーム、Gary Geld-Peter Udell を取り上げたいと思います。

ソングライター・チーム、Gary Geld-Peter Udell についてはSSBで2008年5月8日から2008年5月11日まで2週間かけてソングライター特集で取り上げられました。もう一度、ソングライター・チーム、Gary Geld-Peter Udell の楽曲を聴いてみたいと思います。

Peter Udell は1929年生まれ。Gary Geld と出会う前から主にジャズ歌手中心に主に作詞家として活動していたようです。一方、Gary Geld は1935年ニュージャージー生まれ。ニューヨーク、ジュリアード音楽院卒業の秀才だったようです。6才差のある2人は1959年頃に出会い、Geld-Udell Music Corporation を設立、チームで楽曲制作、プロデュースを行っていくことになります。

2人の共作曲に先立って、チームを結成する前の Peter Udell と Paul Vance とのチームで知られる Lee Pockriss との共作曲を聴いてみたいと思います。
1959年、Tommy Edwards に提供した1曲。Peter Udell は詩を担当したと思われます。

It's Only The Good Times(Lee Pockriss-Peter Udell) / Tommy Edwards(1959)

以降、例によって一部ですが、ソングライター・チーム、Gary Geld-Peter Udell の楽曲を聴いてみたいと思います。


The Way I Am(Gary Geld-Peter Udell) / Jackie Wilson(1961)

1961年、Brunswick Records からリリース。当時大変人気があった Jackie Wilson に提供した1曲。当時シングルB面だったようですが、プロモ映像が残っているんですね。Jackie Wilson の溌剌としたダンス、明るいボーカルがいいです。


One More Time(Gary Geld-Peter Udell) / Jackie Wilson(1961)

1961年同年に、Jackie Wilson に提供した曲をもう1曲。先の曲とうって変わって、ロマンチックなバラード・ナンバー。とにかく Jackie Wilson の歌唱が素晴らしいです。


Let Me Belong To You(Gary Geld-Peter Udell) / Brian Hyland(1961)

1961年、ABC-Paramount Recordsからリリース。 Brian Hyland に提供した楽曲。これも切ないナンバーです。アレンジは Stan Applebaum。Geld-Udell はいろいろなスタイルの曲を提供していますが、こういったバラード・ナンバーが一番の持ち味だと思います。B面の "Let It Die!" もGary Geld-Udell の作品。以降、Geld-Udell は Brian Hyland に楽曲を多く提供していくことになります。


Sealed With A Kiss(Gary Geld-Peter Udell) / Brian Hyland(1962)

1962年、同じくBrian Hyland に提供したナンバー。Geld-Udell の作品で一番有名な曲と思います。アレンジは同じく、Stan Applebaum。同時期、Shelley Fabares なども取り上げましたが、Lettermen のバージョンで邦題「涙のくちづけ」として日本で大ヒット。この曲が国内でも浸透しました。ちょっと憂いがあるところが日本人でも受け入れられたのだと思います。


Save Your Heart For Me (Gary Geld-Peter Udell) / Gary Lewis & The Playboys(1965)

1965年リリース作品。元々は Brian Hyland に提供した作品ですが、Gary Lewis & The Playboys の方がいい感じ。 Leon Russell のアレンジもいいですね。


Whoever You Are, I Love You (Gary Geld-Peter Udell) / Connie Francis(1964)

1963年アメリカ映画『ハートでキッス』("Looking For Love"-1963)からの挿入歌。これも雰囲気いっぱいのロマンチックな曲です。当時、歌唱、映画で人気絶大の Connie Francis が歌いました。映画の方は未見。観てみたいです。


Josh White Jr.(Gary Geld-Peter Udell) / Do You Close Your Eyes(1964)

1964年、Mercury Records からリリース。Geld-Udell Production 作品。アレンジは Alan Lorber が担当しました。Geld-Udell らしい心地よいメロディー・ラインです。


Everything I Touch Turns To Tears(Gary Geld-Peter Udell) / Jimmy Clanton(1965)

1965年、Jimmy Clantonに提供した曲。アレンジは Geld-Udell 作品を多く手掛けている Garry Sherman が担当しています。SSBでは Brian Poole という人が歌ったバージョンがオンエアになりました。


We'll Work It Out(Gary Geld-Peter Udell) / Gary Lewis & The Playboys(1965)

Gary Lewis & The Playboysの1965年のアルバム『Everybody Loves A Clown』に収録されていた曲。SSBによれば、日本盤の "Everybody Loves A Clown" のB面に収録されていたとのこと。


Hurting Each Other(Gary Geld-Peter Udell) / Ruby And The Romantics(1965)

Hurting Each Other(Gary Geld-Peter Udell) / Carpenters(1972)

多くの人に愛された優しいメロディ。名曲です。多くのミュージシャンがとりあげましたが、一番好きなのは初めて出会った Carpenters のバージョンと Ruby And The Romantics のバージョン。Ruby And The Romantics のバージョンは Nick DeCaro による華やかなアレンジが冴えています。オリジナルは1965年の Chad Allan and the Expressions または Jimmy Clanton のようです。
詳細は高瀬さんが書いたこちらを。

*写真は Gary Geld。

(富田英伸)




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