2016.11.25 - Songwriter | ||
The Way We Were
Marvin Hamlisch [Songwriter] (1973) |
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Songwriterシリーズ、今回は Marvin Hamlisch を取り上げます。
Marvin Hamlisch は1950年代後半から1970年代にかけ、ポピュラーミュージック、映画音楽で活動してきた人です。
Marvin Hamlisch は1944年マンハッタンで生まれています。2012年に他界。父親も音楽の仕事をしていたそうです。Marvin Hamlisch の初仕事は Barbra Streisand が主演したミュージカル『Funny Girl』のピアノ演奏とされていますが、レコードクレジットでは1950年代後半には既に Marvin Hamlisch の名前を見つけることができ、1959年、Josh White, Jr. そして Nick Todd という歌手に Howard Liebling と共作して楽曲を提供しています。
映画関係の最初期の仕事は、1965年公開の Frankie Avalon が主演した青春アイドル映画『スキー・パーティ』(Ski Party-1965)。冒頭、Lesley Gore 本人が登場し、バスの中で "Sunshine, Lollipops and Rainbows" という楽曲を歌うのですが、これが Marvin Hamlisch-Howard Liebling の作品でした。この曲は Billboard Hot 100 の13位になります。その後、Lesley Gore には数曲程、楽曲を提供しています。
本格的に劇判として映画音楽を手掛けたのは、1968年バート・ランカスター(Burt Lancaster)主演『泳ぐひと』(The Swimmer-1968) でした。その後、映画を軸足に移してして活動。以降、『幸せはパリで』(The April Fools-1969)、『追憶』(The Way We Were-1973)、『スティング』(The Sting-1974) などを手掛けていきます。またミュージカル『コーラスライン』(A Chorus Line-1975) の音楽も手掛け、1985年には映画化されています。
作曲以外にも指揮者として多くのオーケストラのコンダクターを務めて人気を博しました。
2012年、68才の若さで他界。一時代を築いたバラードの名手だったと思います。
Little Rosey Red (Marvin Hamlisch-Howard Liebling) / Nick Todd (1959)
1959年、Marvin Hamlisch が最初期に書いた作品。Marvin Hamlisch はその時、16才前後。才能豊かな少年だったようです。
Sunshine,Lollipops And Rainbows (Marvin Hamlisch-Howard Liebling) / Lesley Gore (1963)
先に書いたように映画『スキー・パーティ』(1965)の挿入歌になりました。2年遡って、1963年にリリースされています。プロデュースに Quincy Jones、アレンジは Claus Ogerman といつものスタッフです。
That's The Way The Ball Bounces (Marvin Hamlisch-Howard Liebling) / Lesley Gore (1964)
1964年、"That's The Way Boys Are" のB面としてリリース。ロマンチックな曲です。その他、Lesley Gore にはプロデュースが Bob Crewe に代わっても、"California Nights" という曲を提供しています。
Theme From The Swimmer (Marvin Hamlisch) / Marvin Hamlisch (1968)
Marvin Hamlisch が手掛けた映画音楽サウンドトラックを2曲程。
Marvin Hamlisch が本格的に初めて映画劇判を担当した作品。1968年『泳ぐひと』(The Swimmer-1968) のテーマ。10代の頃初めて観た時はまったく意味がわかりませんでしたが、今ではよく観る映画。SSBでもオンエアされた時はちょっと驚き、うれしかったです。
Peter's Pad (Original Stereo Recording) (Marvin Hamlisch) / Marvin Hamlisch (1969)
1969年『幸せはパリで』(The April Fools-1969) から。主題歌 "The April Fools" は Dionne Warwick の歌唱で 有名な Hal David-Burt Bacharach 作品。劇判は Marvin Hamlisch が担当。都会的な心地よいメロディです。
What I Did For Love (M.Hamlisch-E.Kleban) / Beverly Bremers (1975)
ミュージカル『コーラスライン』(A Chorus Line-1975) からの1曲。"Don't Say You Don't Remember" の歌唱で知られる女優、シンガーの Beverly Bremers が同年、取り上げました。プロデュースとアレンジは Charles Calello が担当しました。
Nobody Does It Better (Marvin Hamlisch-Carole Bayer Sager) / Carly Simon (1977)
1977年映画『007/私を愛したスパイ』(The Spy Who Loved Me-1977) の主題歌。Carly Simon が歌い、US Billboard Hot 100 の2位、イギリスでもヒットしました。
Through The Eyes Of Love (Theme From Ice Castles) (Marvin Hamlisch-Carole Bayer Sager) / Melissa Manchester (1978)
1977年映画『アイス・キャッスル』(Ice Castles-1978) の主題歌。Melissa Manchester が歌いました。プロデュースは Arif Mardin。この頃は劇判のみならず、主題歌も書くようになりいずれもヒットに繋がります。
Theres Something About You (Marvin Hamlisch-Carole Bayer Sager) / Carole Bayer Sager (1978)
1970年代後半の多くは作詞家、Carole Bayer Sager との共作が多く、彼女のセカンド・アルバム『...Too 』に収録された1曲。Carole Bayer Sager のこの歌い方がいいんですね。
The Way We Were (Movie Version) (Alan Bergman-Marilyn Bergman-Marvin Hamlisch) / Barbra Streisand (1973)
最後にこの曲を。映画『追憶』(The Way We Were-1973) の主題曲。世界的なヒットとなり、プラチナム・レコードに輝きました。いくつかバージョンがありますが、サウンドトラックが一番好きです。