2017.09.20 - Songwriter | ||
See You In September
Sherman Edwards [Songwriter] (1959) |
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Songwriterシリーズ、今回は Sherman Edwards を取り上げます。
Sherman Edwards はブリルビル界隈で活動したソングライターですが、Barry Mann、Carole King 辺りのソングライターよりもちょっと一世代上のソングライターです。
Sherman Edwards は1919年、ニューヨーク生まれ、1981年に亡くなっています。戦前からジャズピアニストとして活動し、Benny Goodman、Louis Armstrong らと共演していたそうです。
1950年代になると、ニューヨークのブリルビル界隈で職業ソングライターとなります。1955年、ジャズ歌手、俳優の Eddie Fisher に "Dungaree Doll" を提供、Billboard Hot 100の7位のヒットとなります。その後、Johnny Mathis、
Tony Bennett、Sarah Vaughan、Patti Page といったジャズ、MOR寄りのシンガーに楽曲を提供。1960年には Elvis Presley の映画『G. I. Blues』(1960)のサウンドトラック用に楽曲を提供。それを契機に以降、James Darren、Shelley Fabares、Little Peggy March、Gene Pitney といった当時のティーンアイドル達にも曲を提供していきます。特に Joanie Sommers に提供した "Johnny Get Angry" はBillboard Hot 100の7位のヒットとなります。
1966年、The Tokens がプロデュースで The Happenings が "See You in September" をリリースし、これがヒット。元々この曲は1959年に ボーカルグループ、The Tempos に提供した楽曲で、Shelley Fabares なども取り上げた曲でした。
1969年にはブロードウェイミュージカル『1776』を手掛け、トニー賞を受賞しています。このミュージカルは1972年に映画化もされました。
Sherman Edwards の楽曲を時系列でいくつか聴いていきたいと思います。
Dungaree Doll (Ben Raleigh-Sherman Edwards) / Eddie Fisher (1955)
Sherman Edwards がソングライターとして活動を始めた頃の作品。明るく朗らかなメロディー。
エディ・フィッシャー (Eddie Fisher) はこの曲がヒットした1955年に『雨に唄えば』(1952年)などに出演した女優、シンガーのデビー・レイノルズ (Debbie Reynolds) と結婚。翌年、誕生したのが『スターウォーズ』シリーズの女優、キャリー・フィッシャー (Carrie Fisher) です。デビー・レイノルズと娘キャリー・フィッシャーは2016年、同じ年に他界。
Wonderful, Wonderful (Ben Raleigh-Sherman Edwards) / Johnny Mathis (1957)
Wonderful, Wonderful (Ben Raleigh-Sherman Edwards) / The Tymes (1963)
1957年、Johnny Mathis に提供した楽曲。US Billboard Hot 100の14位とスマッシュヒットとなりました。"So Much In Love" で知られるフィラデルフィアのグループ、The Tymes が1963年に取り上げ、The Tymes にとっても代表曲となりました。
Girls in The Summertime (Hal David-Sherman Edwards) / Paul Petersen (1963)
1963年、俳優、シンガーの Paul Petersen に提供した楽曲。詩をBurt Bacharach とのチームで有名な Hal David が担当しています。アレンジ、プロデュースは Stu Phillips。夏のロマンティックなバラード曲ですが、ちょっと声に元気がないのが残念〜。
Johnny Get Angry (Hal David-Sherman Edwards) / Joanie Sommers (1962)
1962年、Joanie Sommers に提供、Billboard Hot 100の7位のヒットとなりJoanie Sommers の代表曲となりました。これも Hal David との共作でプロデュースとアレンジは Stan Applebaum が担当。Joanie Sommers の甘ったれハスキーボイスが魅力。
When The Boys Get Together (Hal David-Sherman Edwards) / Joanie Sommers (1962)
"Johnny Get Angry" と同年リリースされた曲。詳しくは高瀬さんが書いたこちらを。可愛らしい曲です。僕もとっても気に入っている曲です。
Big Star (Sherman Edwards-Sid Wayne) / Shelley Fabares (1962)
1962年、Colpix Records からリリース。後の Lou Adler 夫人となる Shelley Fabares 提供した曲でA面の Mann-Weil 作の "Telephone (Won't You Ring)" のB面としてリリース。この曲もアレンジ、プロデュースは Stu Phillips。この曲は後に大滝詠一さんの「風立ちぬ」に影響を与えます。
See You In September (Sherman Edwards-Sid Wayne) / The Tempos (1959)
See You In September (Sherman Edwards-Sid Wayne) / The Happenings (1966)
元々は 1959年、ボーカルグループ、The Tempos に提供した楽曲でしたが、当時殆どヒットしませんでした。しかし、Shelley Fabares など多くのカバーが生まれ人気曲に。The Tempos のバージョンも映画『アメリカン・グラフィティ』(1973) のサウンドトラック盤に収録されたため、広く知られるようになります。
The Happenings のバージョンは The Tokens のプロデュースの下、Herb Bernstein が素晴らしいアレンジを施しています。Billboard Hot 100 の3位まで上昇しました。