2017.10.01 | ||
Decidedly Fun
Peter Gallway Peter Gallway (1972) |
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iPhoneに入れた音楽をシャッフルにして聴いていると、時々「おお〜、この曲今の気分にピッタリ〜!」って時があります。これをiPhoneの“神対応”と呼んでおります(笑)。逆に真夏にクリスマスソングが流れる“塩対応”をやらかしてくれることもありますが・・・。
金木犀の香りが漂ってきて少しずつ秋が深まってきていますが、ついこの間車で走っているときにiPhoneが久しぶりに今の季節にぴったりの選曲をしてくれました。
「Decidedly Fun」/Peter Gallway
なかなかやるじゃないか俺のiPhoneよ、まさに今の感じこれこれ!。というわけで、久しぶりにこのアルバムを聴くことになったわけです。
Peter Gallwayはニューヨークの生まれ。60年代中ごろからグリニッジ・ヴィレッジ周辺で音楽活動をしていた、シンガー・ソングライターです。Kenny AltmanやJon Lindらと組んで活動していたThe Fifth Avenue Bandで69年にリリースしたアルバムは東海岸のロックを代表する名盤としてよく知られています。
バンドはわずかな活動期間で解散してしまい、71年にロスに移ってソロアルバム『Ohio Knox』を発表します。Paul Harris、Ray Neapolitan、Dallas Taylorとバンド・スタイルで制作された、インテリジェンスに溢れた作品です。
そして、その翌年に自らの名を冠したアルバム『Peter Gallway』を発表します。前作に続いてロスで制作されたこのアルバムには、盟友のKenny Altmanを始め、Danny KortchmarやPaul Harrisといったミュージシャンたちが集い、息の合った演奏を聴かせてくれます。
西海岸の制作なのにニューヨークの、ヴィレッジの香りが立ち上がってくるのは、やはり彼自身が生粋のニューヨーカーだからでしょうね。その多くは僕と君を巡るパーソナルで内省的な歌で占められています。
“過ぎてしまったことはいつだって輝いて見えるものだ”(「My Sweetheart Was My Friend」)
彼自身が纏う気品というかイノセントな雰囲気が歌に説得力を与え、静かにすっと染み入ってきます。
クッションの乗った籐の椅子に腰かけて、1時間ばかりも窓の外を眺めている。通りを歩く人と小さな可愛い中庭とを。そしてそんな日常を悪くないなと思う僕。「Decidedly Fun」はそんなささやかな歌です。
よく晴れた秋の日にこんな曲を聴いていると、いい一日だなあと思えてきます。
(リンクは「Harmony Grits」)
今日の1曲