2017.12.01 - Songwriter | ||
Black Pearl
Irwin Levine - Songwriter (1969) |
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Songwriterシリーズ、Al Kooper に引き続き、今回は Irwin Levine が関わった作品群をみていきたいと思います。
1960年初期からの中期にかけての Brass-Levine-Kooper チームの作品は 「Songwriterシリーズ Al Kooper」の項を参照していただき、それ以前の作品、そして1965年以降の作品について取り上げていこうと思います。
Irwin Levine はとにかく多作で、活動期間も長いので2回に分けていきます。
Irwin Levine は1938年ニュージャージー州、ニューアーク生まれ。 Al Kooper とは6才年上の先輩にあたります。詳しいバイオは不明ですが、1997年に亡くなっているようです。シングルにクレジットが見つかるのは1960年辺り。その多くが既に Bob Brass との共作曲です。その時代の楽曲を2曲程、聴いてみたいと思います。
Little Lonely One(Bob Brass-Irwin Levine) / The Jarmels(1961)
1959年バージニア州リッチモンドで結成された黒人 Doo Wop グループに提供された Laurie Records からリリースされたナンバー。The Jarmels には後に Major Harris が加入することになります。
Two Initials(Bob Brass-Irwin Levine) / Ritchie Adams(1961)
既にSongwriterシリーズで取り上げた Ritchie Adams のシンガー時代に提供した楽曲。同年、Roy Lee という人も取り上げていますが、この Ritchie Adams の歌唱の方が瑞々しくていい感じです。
Bob Brass とのチームの作品は上記以外に The Shirelles "A Thing Of The Past"、Bobby Lewis "A Man's Gotta be A Man" などがあります。
Al Kooper が加わった作品は Songwriterシリーズ Al Kooper の項で取り上げた以外には、 Tommy Sands "A Young Man's Fancy"、The Surfer Girls "One Boy Tells Another" といった作品があります。
1960年中期に Brass-Levine-Kopper チームを解消し、Irwin Levine はその他の多くのソングライターとチームを組むことになります。1966年以降の作品を聴いてみたいと思います。
You Make Me Feel Like Someone(Irwin Levine-Philip Springer) / The Babies (1967)
The Babies なるガールグループに提供した楽曲。溌剌とした曲です。
Dunhill での制作でアレンジは Gene Page が担当しています。同年この曲を Jerry Butler も取り上げています。共作者の Philip Springer は Irwin Levine よりも一世代前の人で、Judy Garland に"Heartbroken" などを提供したソングライターです。
We've Got Everything Going For Us(Irwin Levine-Philip Springer) / Dee Dee Warwick(1967)
1967年、Jerry Ross Production 作品。共作者は先の楽曲同様、Philip Springer。Mercury 時代の Jerry Ross 作品ではかなり好きな曲。Jimmy Wisner が素晴らしいアレンジを施しています。冒頭のピアノも Jimmy Wisner だと思います。
Love 'Em & Leave 'Em Kind O' Love (Gary Knight-Irwin Levine) / Patti Austin(1968)
既にSongwriterシリーズで取り上げた Gary Knight との共作曲。Patti Austin は1960年代からセッション・シンガーから出発した大ベテラン。歌唱も素晴らしいです。プロデュースとアレンジは Herb Bernstein が担当しています。
Black Pearl(Phil Spector-Toni Wine-Irwin Levine) / Sonny Charles and The Checkmates, Ltd.(1969)
1969年、A&M Records からリリース。Phil Spector 後期のプロデュース作品の中でもその深いメッセージ性を含め、代表曲と言っていいと思います。共作者は Aldon Music 出身の女性ソングライター Toni Wine、アレンジは Perry Botkin, Jr が担当。
(後半に続く)