2019.04.19 - Songwriter
This Can't Be True This Can't Be True
Eddie Holman - Songwriter

(1965)

Songwriterシリーズ、
今回は Eddie Holman を取り上げたいと思います。

Eddie Holman はフィラデルフィア周辺で活躍、その巧みな声でファルセットシンガーとしても名高い人ですが、今回はソングライターとしての側面に焦点をあててみたいと思います。

Eddie Holman は1946年、バージニア州ノーフォークで生まれ、ニューヨーク市で育ちました。幼い時から歌がうまかったそうで、母親が音楽学校に入学させたそうです。10代の頃、家族と一緒にフィラデルフィア移住。音楽の学位を取得して音楽業界に入ります。

1961年に Leopard Records というマイナーレーベルから数枚のシングルをリリース。1963年にはソングライターとして、Irma And The Larks というグループに楽曲提供しています。1965年に メジャーの Parkway Records に移籍、James Solomon という人と組んで自身が作った楽曲でシングルをリリースします。同時に、The Trammps の前身である Volcanos や Harold Melvin And The Blue Notes のルーツに当たるグループ、The Victors といったグループに楽曲を提供しました。

1969年、Eddie Holman の素晴らしいファルセットに惹かれた白人プロデューサー、Peter De Angelis はこれまでの楽曲のカバーを主体したアルバム『I Love You』をプロデュース。そこからシングルカットされた Earl Shuman-Leon Carr のペンで、Ruby and the Romantics のカバーにあたる "Hey There Lonely Girl" が Billboard Hot 100 の2位のヒットとなり、Eddie Holman の代表曲となります。

1977年には Salsoul Records からアルバム『A Night To Remember』がリリース。Baker-Harris-Young Productions で、Eddie Holman が書いた曲はなく、Ron Tyson、Ron Baker、Ron Kersey 等が書いた楽曲で占められていました。

1980年以降は ゴスペルのアルバムをリリース。今でも現役で活動しているようです。今回は自作の曲を中心に聴いていきたいと思います。


This Can't Be True(Eddie Holman-James Solomon) / Eddie Holman(1965)

1965年にマイナーレーベルから移籍し、 Parkway Records からリリースされたシングル。Eddie Holman の初期の素晴らしく伸びの良いファルセットが聴くことができます。そのファルセット歌唱を意識して作られた楽曲です。


Don't Stop Now(Eddie Holman-James Solomon) / Eddie Holman(1965)

同じく、Parkway Records からリリースされたシングル。この頃の Parkway Records 時代は共作者の James Solomon、そしてオルガン奏者でもあるプロデューサー、アレンジャーの Luther Randolph の3人によって制作されています。


Am I A Loser (From The Start)(Eddie Holman-James Solomon) / Eddie Holman(1966)

1966年に同じく Parkway Records からリリースされた作品で、Doo Wop スタイルの曲調となっています。既に時代遅れになっていたが、Doo Wop ですが、Eddie Holman のファルセットが心地よく響いています。


You're Number one(Eddie Holman-James Solomon) / The Volcanos(1966)

Eddie Holman が当時のソウルグループに書いた曲を聴いてみたいと思います。この曲は The Volcanos に提供した楽曲。 The Volcanos は Stanley Wade と Harold Wade の Wade 兄弟が中心に結成されたグループで、ドラムスには Earl Young が在籍していました。後に The Trammps と名前を変え、Ronnie Baker、John Davis、Norman Harris 、Ron Kersey などが参加し、フィラデルフィアを代表する演奏グループとなります。


United(Eddie Holman) / Eddie Holman(1984)

最後に1984年にリリースしたゴスペルでのアルバム『United』からこの表題曲を。アレンジも Eddie Holman が手掛けています。1980年代に入ってもその伸びやかなファルセットは健在です。

(富田英伸)

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