2021.02.03 - Cinema Music Composers | ||
Somewhere in Time
John Barry (1980) |
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Cinema Music Composers シリーズ、
John Barry の第2回目です。
John Barry は007シリーズの音楽を手掛けることにより、その名は広く伝わるようになります。1965年にはイギリス映画『野生のエルザ』(BORN FREE、1965)の音楽を手掛けます。この曲は Matt Monro が歌い、1966年のアカデミー歌曲賞を受賞します。
1960年代はその他に映画『ナック』(THE KNACK、1965)、『冬のライオン』(THE LION IN WINTER、1968)といったイギリス映画の音楽を手掛けていきます。アメリカ、ハリウッドからも声がかかるようになり、映画『逃亡地帯』(THE CHASE、1966)、映画『夕なぎ』(BOOM)、映画『真夜中のカーボーイ』(MIDNIGHT COWBOY、1969)といったアメリカ映画の音楽も手掛けていきます。
プライベートでは、1965年にフランスの女優、ジェーン・バーキン(Jane Birkin)と結婚(1968年離婚)。1970年代以降も代表作007シリーズ以外に、様々なジャンルで映画音楽のオファーは絶えず、数多くの映画作品に携わりました。1970年中期にはアメリカに移住。以降、アメリカ映画中心に映画音楽を手掛けました。2011年、ニューヨークにて永眠。
今回は007シリーズ以外の作品を聴いてみたいと思います。
Born Free(John Barry-Don Black) From "BORN FREE"/ Matt Monro(1966)
1966年の映画『野生のエルザ』(BORN FREE)の主題歌。1966年のアカデミー歌曲賞を受賞します。Matt Monro にとっても代表作となりました。職業作詞家として知られる Don Black ですが、Matt Monro のマネージャーをやっていたそうです。
The Midnight Cowboy Theme(John Barry) From "THE MIDNIGHT COWBOY" / John Barry(1969)
1969年のアメリカ映画『真夜中のカーボーイ』(THE MIDNIGHT COWBOY)の音楽を手掛けました。オープニングには、Nilsson が歌う "Everybody's Talkin'" が流れました。このテーマ曲、映画の中では Toots Thielemans がハーモニカを吹きましたが、サウンドドラックアルバム制作の時は Tommy Reilly がハーモニカを吹きました。哀愁漂う曲。
The Good Times Are Coming(John Barry-Hal David) From "MONTE WALSH"/ Cass Elliot(1970)
1970年のアメリカ製作の西部劇『モンテ・ウォルシュ』(MONTE WALSH)の主題歌。The Mamas & The Papas の Mama Cass Elliot が歌いました。今回のバージョンはサウンドドラックではなく、Phil Ramone プロデュースによる再録されたものですが、John Barry がアレンジをやっています。詩は Hal David が担当しています。
Follow, Follow - Main Title(John Barry-Don Black) From "FOLLOW ME!" / John Barry(1972)
1972年のイギリス映画『フォロー・ミー』(FOLLOW ME!)の主題歌。ピーター・シェイファー(Peter Shaffer)原作脚本による愛すべきロマンチック・ラブ・ストーリー。名匠、キャロル・リード(Carol Reed)監督の遺作となりました。
Sail The Summer Winds(John Barry-Don Black) From "THE DOVE"/ Lyn Paul(1974)
1974年のアメリカ映画『ダブ』(THE DOVE)の主題歌。グレゴリー・ペック(Gregory Peck)制作の海洋映画で、主演はデボラ・ラフィン(Deborah Raffin)でした。歌ったのは、The New Seekers のメンバーだった Lyn Paul です。
Somewhere In Time(John Barry) From "SOMEWHERE IN TIME"/ Royal Scottish National Orchestra(1980)
1980年のアメリカ映画『ある日どこかで』(SOMEWHERE IN TIME)のテーマ曲。映画はリチャード・マシスン(Richard Matheson)原作脚本による、ロマンチックなタイムトラベラーものです。映画の主題に合ったとても切ないメロディ。挿入曲となったラフマニノフ(Rachmaninov)の「パガニーニのラプソディー」を使ったのも、 John Barry の提案によるものだそうです。