2021.05.01 - Cinema Music Composers
		Chinatown Jerry Goldsmith (1975)

Cinema Music Composers シリーズ、
Jerry Goldsmith の続きです。

1960年代、Jerry Goldsmith は『ブルー・マックス』（The Blue Max、1966）、『砲艦サンパブロ』（The Sand Pebbles、1967）といった大作映画の音楽を手掛けるようになり、特に1968年公開のフランクリン・Ｊ・シャフナー（Franklin J. Schaffner）監督作品でSF映画『猿の惑星』（Planet of The Apes）では、前衛的で革新的なスコアを書き、その評価がさらに高まることになります。フランクリン・Ｊ・シャフナー監督とはその後、『パットン大戦車軍団』(Patton、1970）、『パピヨン』（Papillon、1973）と続き、Jerry Goldsmith の評価は一層高まり、さらにファンを集めます。

1970年代以降、エンターテイメント映画を中心に幅広く活動を行っていきます。特に、映画の劇判におけるその場面に即した音楽の効果やその緊張感をあらわすセンスなどは特に素晴らしく、その後の後継者等の手本となっていきます。また一方、『スタートレック』（Star Trek-The Motion Picture、1979）、『スーパーガール』（Supergirl、1984)といった作品で魅せる、John Williams の一連の作品を彷彿させるような高揚感あるテーマ曲もなんなくこなして、ファンを喜ばせます。

Jerry Goldsmith は2回程来日し、コンサートを行いました。その1回は僕も行くことができ,素晴らしいライブを観ることができました。

Jerry Goldsmith は生涯現役で活動を続けましたがが、2004年に旅立ちました。Jerry Goldsmith の楽曲を数曲、聴いていきたいと思います。


Theme From "CHINATOWN" / Jerry Goldsmith（1975）

1975年公開の映画『チャイナタウン』（CHINATOWN）からテーマ曲。ロマン・ポランスキー（Roman Polanski）監督によるハードボイルド・ミステリ。遠くから聴こえるハープ、そして切ないトランペットの音色。2分ちょっとだけの"音楽の宝石"です。


Carol Anne's Theme From "POLTERGEIST" / Jerry Goldsmith（1982）

1982年のオカルト映画『ポルターガイスト』（POLTERGEIST）から。ラストに流れる少女のことを歌った曲ですが、子どもたちの澄んだ歌声、きれいなメロディで今も忘れられないでいます。1974年の映画『オーメン』でもそうでしたが、ホラー映画でもこのような美しいメロディを持ってくるところが、 Jerry Goldsmith の真骨頂です。


Love Theme from "FOREVER YOUNG" / Jerry Goldsmith（1992）

1992年の映画『フォーエヴァー・ヤング／時を越えた告白』（FOREVER YOUNG）から。あわゆるタイムスリップもののラブ・ファンタジー映画でした。脚本を手掛けたＪ・Ｊ・エイブラムス（J.J. Abrams）はこの作品で名を上げ、『スター・ウォーズ』シリーズを手掛ける等ヒットメーカーとなっていきます。


Frontiers From"TWILIGHT ZONE THE MOVIE"/ Jerry Goldsmith（1983）

かつての人気テレビ番組『ミステリー・ゾーン』をスティーヴン・スピルバーグ（Steven Spielberg）監督ら４人の監督が復活させた『トワイライトゾーン／超次元の体験』（TWILIGHT ZONE THE MOVIE）。Royal Scottish National Orchestra のスケール感溢れるオーケストレーションです。


Overture From "SUPERGIRLl" / Jerry Goldsmith（1984）

大ヒットした『スーパーマン』シリーズの姉妹編的作品『スーパーガール』（SUPERGIRL、1984）。本家の『スーパーマン』の音楽を手掛けた John Williams のスタイルを意識して制作されたものだと思います。こういう作品もしっかり受けるのが 何でも屋、Jerry Goldsmith らしいです（笑顔）。その後、テレビのワイドショーなどで何度も流用されていますので映画を観たことない人でも知っているメロディーです。


Main Theme "STAR TREK-THE MOTION PICTURE" / Jerry Goldsmith（1979）

最後にこの曲を。人気テレビシリーズだった『宇宙大作戦』の映画化した『スター・トレック』（STAR TREK-THE MOTION PICTURE、1979）。『ウエスト・サイド物語』、『サウンド・オブ・ミュージック』のロバート・ワイズ（Robert Wise）がメガホンを取りました。テレビシリーズを担当した Alexander Courage のメロディーに劣らない、高揚感溢れるメロディー。いつ聴いても心がときめきます。

* 映画『チャイナタウン』（CHINATOWN）（1975）