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Bob Gaudio その3:楽曲提供とプロデュース(後編)

2021.11.20
Nicky

Nicky

Bob Gaudio Part 3

(1964)

#Songwriter

Songwriterシリーズ
Bob Gaudio の3回目です。

第3回 : Bob Gaudio が The Four Seasons 以外の他のミュージシャンへの楽曲提供、プロデュースした作品について (その2)


前回に引き続き、 Bob Gaudio が The Four Seasons 以外の他のミュージシャンへ楽曲提供したナンバーやプロデュース作品を聴いていきたいと思います。


Be My Girl (Bob Gaudio) / The Four-Evers (1964)

1964年、リリース作品。The Four-Evers はニューヨーク州ブルックリン出身の1950年代から活動していた White Doo Wop グループで、それまでは Al Kasha のプロダクションからシングルをリリースしていました。Al Kasha は The Four Seasons の成功をみて、旧知の Bob Gaudio に The Four-Evers を託しました。Bob Gaudio は The Four Seasons と聞き間違える程のクオリティに仕上げます。アレンジは Charlie Calello。


Nicky (Bob Gaudio-Nick Massi ) / Bernadette Carroll (1964)

1964年、Laurie Records からリリースされたシングル。Four Seasons のメンバーの Nick Massi との共作曲で、タイトル通り、Nick Massi のことを歌ったナンバー。これも Bob Crewe が関わっていない作品です。Bernadette Carroll はアイドルシンガーで、後述する Jessica James And The Outlaws や The Angels にも参加します。とってもキュートな曲でお気に入りのナンバーです。


Come Closer (Bob Gaudio) / Dee Clark (1964)

Come Closer (Bob Gaudio) / Jessica James And The Outlaws (1964)

Come Closer (Bob Gaudio) / Tiffany Michel (1967)

2回目にも登場したナンバー、"Come Closer"。その後、Bob Crewe に縁のあるミュージシャンが取り上げていくことになります。Dee Clark が1964年にリリース。これもマイナーレーベルからリリースされた Gaudio-Valli Production の作品です。2人はR&B など、The Four Seasons ではできない楽曲にも積極的に取り組んでいたことがわかります。
1964年には 翌年にBob Crewe のレーベル、DynoVoice Records で女性3人グループ、Jessica James & The Outlaws が取り上げています。
1967年には、Tiffany Michel という女性シンガーも取り上げていますが、この女性は Peggy Santiglia いう名前で、Jessica James & The Outlaws にいた女性で、一時期、The Angels のメンバーでもありました。


We'll Be Making Out (Bob Gaudio-Bob Crewe) / Jessica James And The Outlaws (1966)

1966年、先程登場したガールグループ、Jessica James & The Outlaws に提供したナンバー。Peggy Santiglia がリードをとり、 Denise Ferri とBernadette Carroll がバックで歌っています。アレンジは Herb Berstein が担当しました。Sandy-Linzer ラインを意識したサウンドです。


写真 : Lou Christie と Jessica James & The Outlaws (左から、Peggy Santiglia、Bernadette Carroll、Denise Ferri)




ここからは1970年に入って、Bob Gaudio がプロデューサーとして手掛けたビックネームのミュージシャン達へ提供した楽曲を聴いていきたいと思います。

What's Now Is Now (Bob Gaudio-Jake Holmes) / Frank Sinatra (1969)

1970年にリリースされた Frank Sinatra のアルバム『Watertown』は、Bob Gaudio が全面プロデュースしたアルバムとなりました。シンガーソングライターの Jake Holmes との共作曲。Bob Gaudio を含む若い頃の Four Seasons のメンバー達にとって、Frank Sinatra は憧れの存在でした。


Stone Liberty (Bob Gaudio-Kathy Wakefield) / Diana Ross (1973)

1970年初頭、Motown Records で、Diana Ross を手掛けました。"Stone Liberty" を含む1973年のアルバム『Last Time I Saw Him』で3曲プロデュース、楽曲提供しています。その他、Motown Records では Micheal Jackson なども手掛けました。


When I Look At You (My Love) (Bob Gaudio-Larry Finley) / Debby Boone (1977)

1970年以降、Bob Gaudio は音楽の拠点を西海岸に移して、楽曲を制作していきます。1977年には Debby Boone にプロデュース、楽曲提供しています。アルバム『You Light Up My Life』収録曲。とても美しいバラード曲です。



(富田英伸)