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初期の Kenny Gamble その4:シャフル・ビート

2022.11.03
There Ain't Nothin' I Wouldn't Do For You

There Ain't Nothin' I Wouldn't Do For You

Kenny Gamble Part 4

(1965)

#Songwriter

Songwriterシリーズ
今回はフィラデルフィアソウルの重鎮、Kenny Gamble の初期の時代を4回シリーズで取り上げていきます。

第4回 : シャフル・ビート

1960年代、Kenny Gamble は作曲数が多く、プロデューサー Jerry Ross 始め様々な楽曲制作依頼があったと思いますが、特に Jerry Ross のプロダクションからは Kenny Gamble 限らず多くのシャフル・ビートの曲が生まれました。今回は、Kenny Gamble が作ったシャフル・ビートのナンバーを聴いていきたいと思います。最終回の第4回では、全曲、シャフル・ビートでいきたいと思います。


The 81 (Kenny Gamble-Jerry Ross) / Candy And The Kisses (1964)

ガールグループ Candy And The Kisses の代表曲でもある "The 81" は気持ちよいシャッフルビートのナンバー。Jerry Ross プロデュース作品。アレンジは Jimmy Wisner が担当。冒頭のギターは Joe Renzetti でしょうか。思わず手拍子をしたくなる佳作です。


We Belong Together (Kenny Gamble-Jerry Ross) / Honey Love and The Love Notes (1963)

この Honey Love & The Love Notes は Candy And The Kisses の別名のグループのようです。1963年、Cameo Records からリリースされたシングルので、Kenny Gamble にとっても初期の作品になります。音質に難ありですが、優しい曲調。"The 81" の原型のようなナンバーです。アレンジのクレジットは記載なしです。


Come Back Baby (Kenny Gamble-Jimmy Bishop) / Nella Dodds (1965)

Barbara Mason を世に送り出した Jimmy Bishop との共作。1965年、Wand Records からリリースされました。Jerry Ross プロデュース作品はアレンジ等の記載があるんですが、Wand Records や Arctic Records の場合はほとんど記載がありません。間奏のフルートもいいですね。


There Ain't Nothin' I Wouldn't Do For You (Kenny Gamble-Juanita Boone) / Dee Dee Sharp (1965)

これも手拍子で気持ち良くなる曲。アレンジ、プロデュース Kenny Gamble-Leon Huff 作品。1965年、Cameo Records からリリースされました。1965年頃になると、自身でプロデュースすることも多くなってきます。この曲はB面で。A面は "To Know Him Is To Love Him" のカバーでした。


Just Gotta Have You (Kenny Gamble) / Nella Dodds (1966)

1966年、Wand Records からリリース。Kenny Gamble 単独クレジットになっています。アレンジは Luther Randolph という人が担当しています。Wand Records や Arctic Records 周辺のプロダクション、Dyno-Dynamic Productions のメンバーの1人です。


Debbie (Gamble-Chambers) / Joe Graves (1966)

1966年、Parkway Records からリリース。クレジットにある Chambers は Kenny Gamble が結成したグループ The Romeos のギターリスト Roland Chambers のことだと思います。歌っている Joe Graves については不明。アレンジ担当者の未記載で不明です。


(That's How) A Boy And A Girl Falls In LoveJoe (Kenny Gamble-Joe Graves) / Joe Graves (1966)

先のシングル "Debbie" のB面の曲です。したがって、AB面共シャッフルビート。Kenny Gamble の共作者は、この曲を歌っている Joe Graves。途中のヴィブラホンがいいですね、Vincent Montana, Jr.でしょうか。





Kenny Gamble と Leon Huff は、Clive Davis 率いる CBS Records の資金援助を受け、1971年に Philadelphia International Records を設立。エンジニア Joe Tarsia.録音スタジオ、Sigma Sound Studios を拠点にし、これまで一緒にやってきたアレンジャー、 Thom Bell や Bobby Martin らと共に、 Harold Melvin & the Blue Notes、The O'Jays、 Billy Paul をプロデュース、新たな音楽を生み出していきます。以降は、SSB Gamble & Huff (ギャンブル & ハフ) 特集 (2004年11月4日〜2005年2月20日) を参考にしてください。

SSB Gamble & Huff (ギャンブル & ハフ) 特集 (2004年11月4日〜2005年2月20日)


最後に 1999年、Kenny Gamble と Leon Huff が受賞した。Grammy Trustees Award の授賞式の模様を。

Induction of Kenny Gamble and Leon Huff / Grammy Trustees Award (1999)


* Kenny Gamble、Leon Huff



(富田英伸)