永遠のフォークシンガー高石ともや
2024.08.19
陽気に行こう
高石ともやとザ・ナターシャー・セブン
陽気に行こう。オリジナル・カーター・ファミリーをお手本に編 (1976)
これは12年前に書いた高石の紹介です。
Little Boxes / Pete Seeger - Pete Seeger そして高石ともや
関西フォークはアングラとか学生運動とかと結び付けられて記憶されているが、その中心に高石ともやという人がいた。関西フォークで高石と無関係に出てきたのはフォーク・クルセーダーズくらいで、岡林信康にフォークを教えたのも高石と言われている。彼の事務所である高石事務所にはそのフォークル、岡林信康をはじめ、高田渡や五つの赤い風船もいた。URCレコードもここからできたわけで、「全ては高石ともやから始まった」というような言い方がされてもいい人である。しかし、あまりそんなことを言う人はいないし、そもそも本人にもそんなオーラ (おしつけがましさ) がない。
関西フォークはどの程度反戦や反体制だったのか。高石の音楽はメッセージだが、アジテーションではない。岡林が「フォークの神様」とされたころ、日本の反戦・反体制フォークは最高潮に達するが、1969年の末に高石も岡林も相次いで音楽活動を一時停止してしまう。どうやらそこが潮目の変わりだったようで、フォークはニューミュージックになっていく (乱暴ですかね?この変化の過程と時代の空気を深く知りたいと思っています) 。ちなみに高石は戻ってきてブルーグラスやトラディショナルフォークに回帰し (ナターシャー・セブン) 、岡林は復活してロックになります (その時のバックがはっぴいえんど) 。
高石ともやさん。ザ・ナターシャー・セブンと共に、アメリカのフォークやブルーグラスを豊かな感性とテクニックで伝えてくれました。あの美声と楽しさ満載の笑顔を永遠に忘れません。
喜びの朝もある
涙の夜もある
長い人生なら
さあ陽気にいこう
恋はうれしいもの
別れはつらいもの
人生は長いもの
君は幸せもの
(たかはしかつみ)