79年6月9日の日本青年館でのデビュー・コンサート直前に発表された、キャンパス・ライフを題材にした切ないラブソングで綴られた2ndアルバム。
ヒット・シングル「ドリーム・オブ・ユー」アルバム・バージョンを含む、タイトル通り卒業記念になるはずだった全10曲入りアルバム。
この中で特筆すべきは、次の2曲。まずは、当時、来日中でリンダ・ロンシュタッドのバックをつとめていた ドン・グローニック、ラス・カンケル、ワディ・ワクテルらとレコーディングした初めての英語曲カバー「Isn't
It Always Love」。作詞・作曲は、カーラ・ボノフ。キラキラと輝くロサンゼルスの息吹を感じさせる一曲に仕上がっている。
もう一曲は、「涙のワンサイテッド・ラブ」。作詞・作曲を自ら手がけたこの曲のアレンジを山下達郎に依頼。山下が徹夜でドラムを叩いて出来あがった、イメージ通りの音に、彼に対する尊敬と感謝の気持ちが倍増した曲。他に、大貫妙子、杉真理、加藤和彦らが作詞、作曲で参加。まりやの持つ「輝き」に華を添えている。
「ポップス」の心を持ちながら、はからずも、アイドルとして活動せざるをえなかった当時の彼女が、精一杯自己表現して、「輝き」や「切なさ」、音楽を楽しむ「こころ」を届けてくれる1枚。
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