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On
The Street Corner |
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LP |
RAL6501 |
1980.12.5 |
AIR/RVC |
LP |
MOON25003 |
1986.10.25 |
MOON/ALFA ('86 Ver) |
CD |
30XM22 |
1986.11.10 |
MOON/ALFA (Remix) |
CD |
WPCV-10030 |
2000.1.26 |
MOON/Warner |
LP |
WQJV-101 |
2000.2.25 |
MOON/Warner |
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1. |
You Belong To Me |
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Chilton Price, Pee
Wee King & Redd Stewart |
2. |
Close Your Eyes |
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Chuck Willis |
3. |
Spanish Harlem |
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Jerry Leiber &
Phil Spector |
4. |
Alone |
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Morty Kraft &
Selme Kraft |
5. |
Most Of All |
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Alan Freed &
Harvey Fuqua |
6. |
Gee[Bonus Track] |
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William Davis &
Morris Levy |
7. |
Close Your Eyes(ALL TATSURO Version)[Bonus
Track] |
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Chuck Willis |
8. |
Remember Me Baby |
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Barry Mann &
Cynthia Weil |
9. |
Blue Velvet |
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Bernie Wayne &
Lee Morris |
10. |
Wind |
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Strong, Eubanks,
Guieterriez, Hunter & Edwards |
11. |
Drip Drop |
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Jerry Leiber &
Mike Stoller |
12. |
That's My Desire |
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Helmy Kresa &
Carroll Loveday |
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山下達郎の一人ア・カペラというのはとても奇妙なアプローチである。本来コーラスというのは人間の声の集まりによって構成されているものである。しかし達郎の場合、ソロになって以降コーラスを一緒にやる"同志"がいなかったことから、苦肉の策として一人多重録音によってコーラスを「作らざる」を得なかったのである。一見奇妙とも思える試みだったが、やがてそれは達郎にしかできない、独特の雰囲気を持った世界を作り上げることとなった。
いまやコーラスにしろ一人ア・カペラというスタイルにしろ特に珍しいものではなくなった感があるが、日本においてそうした地平を切り開いてきたのは紛れもなく山下達郎である。もともと達郎はビーチ・ボーイズを始めアソシエーションやレターメンといった、コーラスを主体としたグループの曲をバンドでコピーしていたが、一人アカペラではニューヨークなどの街角で黒人数人がR&Bを主にア・カペラで繰り広げるという、よりプリミティブなコーラス・スタイルとも言える"ドゥーワップ"に取り組みはじめた。録りためた曲をステージで披露するうちに、それはやがて達郎のコンサートには欠かせないコーナーとして定着していった。そして「Ride
On Time」のヒットをきっかけに、こうした趣味性の強い企画盤をリリースする機会を得たのである。
デュプリーズによってドゥーワップ・スタイルで歌われた「You Belong To Me」を伸びやかなボーカルで聴かせ、バリー・マン−シンシア・ワイルの隠れた名曲「Remember
Me Baby」を軽やかなコーラスに乗せて展開しているのをはじめ、ジェリー・レイバーとフィル・スペクターのコラボレーションでベン・E.キングが歌った「Spanish
Harlem」、クローバーズのヒット曲「Blue Velvet」など遙かなる"ドゥーワップ"へのオマージュが満載されている。
本作をきっかけに日本にも多くのドゥーワップ・ファンが生まれており、本作の果たした功績は大きい。当初限定盤として発売され、86年に一度リマスターされたが、2000年1月『On
The Street Corner 3』のリリースを機にデジタル・リマスターとともにボーナス・トラックとして名曲「Gee」と「Close Your Eyes」のオール達郎バージョンが収録され、ジャケットも一新された。山下達郎もう一つのマスターピース。
(脇元和征)
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Re-Mix して1986/10/25に再発。 |
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Re-Mix & BounusTrackとして6、7を加え2000/1/26に再発。 |
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