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Pocket
Music |
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LP |
MOON28033 |
1986.4.23 |
MOON/ALFA |
CD |
32XM15 |
1986.5.10 |
MOON/ALFA |
CD |
AMCM4122 |
1991.11.10 |
MOON/MMG
(Remaster & Bonus) |
CD |
WPCV-10022 |
1999.6.2 |
MOON/WARNER |
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1. |
土曜日の恋人 |
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山下達郎 |
山下達郎 |
2. |
ポケット・ミュージック |
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山下達郎 |
山下達郎 |
3. |
Mermaid |
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Alan O'Day |
山下達郎 |
4. |
十字路 |
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山下達郎 |
山下達郎 |
5. |
メロディー、君の為に |
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山下達郎 |
山下達郎 |
6. |
The War Song |
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山下達郎 |
山下達郎 |
7. |
シャンプー |
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康珍化 |
山下達郎 |
8. |
ムーンライト |
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山下達郎 |
山下達郎 |
9. |
Lady Blue |
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Alan O'Day |
山下達郎 |
10. |
風の回廊 |
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山下達郎 |
山下達郎 |
11. |
My Baby Queen (Bonus Track) |
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山下達郎 |
山下達郎 |
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音楽は、聴く人の心象風景と二重写しになって蘇るときがある。それは何の前触れもなく唐突に、だけど僅かな矛盾もなく五感の記憶とともに脳裏に広がる。派手なメガヒットよりも、パーソナルに響いた曲こそ、心の動きを鮮明に再現させてくれるのはなぜ?本作のタイトル曲「ポケット・ミュージック」は抑えぎみのリズムの中から静かにこの訳を教えてくれる。
聴く側への、このような能動的な働きかけに、前作『Melodies』から引き継がれた達郎自身の言葉による曲づくりの、明確な意図を感じ得る。雨に輝く彩り豊かな街の灯りが広がり「Down
Town」のようなポップ感に幸せを感じる「土曜日の恋人」。英語詩のパートナー、アラン・オデイのお伽話しをメルヘンタッチに仕上げた「Mermaid」。路傍の子供、孤独な老人、無力を嘆く人々の思いが大村憲司のギタープレーに乗り移った「The
War Song」。スケールの大きいゴスペル調のコーラ「Lady Blue」。印象的なコード進行が雑踏と雨の中へ溶けこんでいく「十字路」。一人多重コーラスの威力を改めて思い知る、ホンダ・インテグラのCFにも採用された「風の回廊」などパステル調のジャケットの中から津々と溢れ出す世界を詰め込んだ本作には更に、91年のリミックスに際して「My
Baby Queen」が付け加えられた。
現在とは比べ物にならないプアなハード・ソフトウエア状況の下、本作から本格的にコンピュータ、シーケンサ、デジタル機器を用いた録音方法に果敢に挑戦する達郎の、あくまでも理想の音像・楽曲を追求する頑ななまでなスタンスを再確認できる一作。(田上僚一) |
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