暑い夏の前触れのようなスコールが大都会それもニューヨークに降ります。レンガ壁の建物の屋上に降る情景をイメージしてしまう歌、それが The Lovin' Spoonful の「Rain On The Roof」なんです。
「Do You Believe In Magic」の大ヒットでおなじみの The Lovin' Spoonful。私は、彼らの音楽を耳にすると、都会の夏の喧騒とざわめきを感じます。彼らの「Six O'clock」、「Summer In The City」、「Day Dream」などがラジオから流れてくると、私は、夏の熱波(Heatwave)が覆うニューヨーク、そしてまどろみを誘う束の間の涼風にうたたねの気分を感じるんです。それは、John Sebastian のあのゆったりとしたヴォーカルによるものかもしれませんし、彼らのサウンドの根底のひとつにある懐かしさを感じさせるアメリカのルーツ・ミュージックの音の感触かもしれません。