1982.02.12
Double LP(英) Virgin V2223 *1
1982.04.21
LP(日) ビクター VIP-6992 *2
1986.03.01
LP(日) 東芝EMI 25VB-1071 *2
1982
LP(米) Epic ARE37943 *2
1987
CD(英) Virgin CDV2223 *3
1989.03.01
CD(日) ヴァージンジャパン VJD-28110 *3
1991
CD(英) Virgin CDV2223
1992.04.01
CD(日) ヴァージンジャパン VJCP-23136
1995.06.28
CD(日) 東芝EMI VJCP-3116






LP
英国盤
A-1
Runaways
Moulding
A-2
Ball And Chain
Moulding
A-3
Senses Working Overtime
Partridge
A-4
Jason And The Argonauts
Partridge
B-1
No Thugs In Our House
Partridge
B-2
Yacht Dance
Partridge
B-3
All Of A Sudden (It's Too Late)
Partridge
C-1
Melt the Guns
Partridge
C-2
Leisure
Partridge
C-3
It's Nearly Africa
Partridge
C-4
Knuckle Down
Partridge
D-1
Fly On the Wall
Moulding
D-2
Down In the Cockpit
Partridge
D-3
English Roundabout
Moulding
D-4
Snowman
Partridge

CD
英国盤
01
Runaways
Moulding
02
Ball And Chain
Moulding
03
Senses Working Overtime
Partridge
04
Jason And The Argonauts
Partridge
05
No Thugs In Our House
Partridge
06
Yacht Dance
Partridge
07
All Of A Sudden (It's Too Late)
Partridge
08
Melt the Guns
Partridge
09
Leisure
Partridge
10
It's Nearly Africa
Partridge
11
Knuckle Down
Partridge
12
Fly On the Wall
Moulding
13
Down In the Cockpit
Partridge
14
English Roundabout
Moulding
15
Snowman
Partridge



Personel:
Andy Partridge(g,kb,as,vo)
Colin Moulding(b,kb,perc,vo)
Dave Gregory(g,kb)
Terry Chambers(ds)
Guest:
Hans de Vente(vo support) (C3)
Producer:
Hugh Padgham & XTC
Engineer:
Hugh Padgham
Recording Studio:
The Manor (Oxfordshire)



*1 初回盤は緑地に緑色のレタリング文字のジャケット。後に白レタリング。
*2 英国盤のみ二枚組LPだが、他の国ではXTCの指定で一枚に編集されて出された。

*2 日本盤LP
LP
日本盤
A-1
Runaways
Moulding
A-2
Ball And Chain
Partridge
A-3
Senses Working Overtime
Partridge
A-4
Jason And The Argonauts
Partridge
A-5
Snowman
Partridge
B-1
Melt the Guns
Partridge
B-2
No Thugs In Our House
Partridge
B-3
Yacht Dance
Partridge
B-4
English Roundabout
Moulding
B-5
All Of A Sudden (It's Too Late)
Partridge


*2 米国盤LP
LP
米国盤
A-1
Runaways
Moulding
A-2
Ball And Chain
Moulding
A-3
Senses Working Overtime
Partridge
A-4
Jason And The Argonauts
Partridge
A-5
Snowman
Partridge
B-1
Melt the Guns
Partridge
B-2
No Thugs In Our House
Partridge
B-3
It's Nearly Africa
Partridge
B-4
English Roundabout
Moulding
B-5
All Of A Sudden (It's Too Late)
Partridge


*3 初期のCDは2曲だけ削られている('Leisure'と'Down In The Cockpit')。

 前作 Black Sea で New Wave/Post Punk Band の集団から一歩抜け出した XTC。そして彼らはこの作品で一つの頂点を極めます。
 アルバムタイトル、そしてジャケットに描かれた Uffington White Horse は彼らのホームタウン Swindon 近郊の丘 (Chalkhills) にある地上絵。正にイギリス人としてのアイデンティティーを強烈に意識したアルバムであり、これまでとは一線を画する大作となりました。
 XTC、特に Andy Partridge のキャリアで最も重要なアルバムは何かと聞かれたら、この English Settlement を挙げます。一般的にもこの作品を最高作とする人も多いです。その理由の一つに、前作から徐々に演奏よりソングライティングへの興味と自信を持った Andy の作家的衝動が完全開花した作品と言えるからです。そのことは、前作に顕著だったライブ感がかなり薄れ、ライブでの再現を前提としない緻密な作品が増えてきたことからも明らかです。
 このアルバムの発表直後に、Andy の神経失調を理由としてライブ活動が停止されますが、それもそうした意味で必然だったのでしょう。その後しばらくは体調と精神面の不調が原因での低迷状態に陥るのですが、この作品の時点ではまさしく XTC に訪れた最初の音楽的ピークです。
 「Ball And Chain」と「No Thugs In Our House」の力強さ,「Senses Working Overtime」の 'Good Vibrations' を思わせるような上昇感,「Jason And The Argonauts」のあまりにプログレッシヴで凄まじいグルーヴ,「Yacht Dance」と「English Roundabout」のアコースティックかつラテン的なニュアンス, 「It's Nearly Africa」のエレクトリックなアフロビート、「Knuckle Down」の伸びやかさ,「Snowman」のユーモア,「All Of A Sudden」のメランコリー。名曲のオンパレードです。Andy の屈折しつつスケールの大きな作品、Colin の曲のキャッチーでコンパクトな魅力。作家性の違いも完全に確立された観があります。
 サウンド面でも、アコースティック・ギターと12弦リッケンバッカー、フレットレス・ベース、プロフェットV、ドラムシンセサイザーなど、これまでに無かった音色が数多く導入され、アルバムの豪華さを引き立てました。Black Sea との対比では、強烈なドラム・サウンドが後退してアコースティック度が強まったこと、更にワールド・ミュージック的作品(当時はエスニック・サウンドとか言われてました)がより緻密でテクニカルになったことが特徴として挙げられます。
 そしてこの頃の彼らのポテンシャルの高さは、アルバムから洩れたシングルのB面群からも伺えます。「Senses Working Overtime」と「Ball and Chain」の両7"シングルにカップリングされた4曲はアルバムに入っていてもおかしくない程でした。これらを最初に聴いたのは Beeswax ででしたけど、特に「Blame the Weather」と「Tissue Tiger」には感激しましたね。この人達は、アルバムにあれだけの曲を詰め込んでおいて、更にシングル・オンリーの曲でもこんなに凄いのかと。それ以来XTCのシングルは見逃せなくなってしまいました。そう言えば XTC マニアが現われたのもこの頃からですね。
 当時、XTC サイドからの要請で日本盤はアルバムから数曲を選出した一枚物として出されました。日本ではまだ二枚組を出せる程の人気や評価を得ていなかったということでしょう。でも、これって Todd Rundgren の最初の二枚組『Something/Anything?』が日本では1枚物に編集されて発売されたことを彷彿させますね。とても偶然とは思えません(笑)。




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